夢中文庫

転生魔王は愛を知る?!

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  • 作家亜朝あおん
  • イラスト乃里やな
  • 販売日2016/11/15
  • 販売価格500円

「転生した俺様を、キサマが育てろ」──普通の大学生だった植野美杜の前に現れたのは、神との戦いに敗れ、魔力の大半を失った魔王だった!? 失われた力を取り戻すべく、転生し赤ん坊に生まれ変わる自分を育てろと魔王に命じられた美杜は、突然の出来事に戸惑い悩みながらも、赤ん坊に「琉宇」と名前を付け、まっとうな人間に育てるべく奮闘する! 魔王の転生だけあって、わずか数ヶ月の間にぐんぐん成長していく琉宇…しかし美杜が惜しみない愛情を注いだ甲斐あってか、優しくたくましい好青年に育つ。向けていた愛情はいつしか変化し、男性としての琉宇に惹かれていく美杜だったが、ある日琉宇の様子がおかしくなって……?!

「ひぃっ?!」
 あたしは思わず息を呑(の)み、そのまま凍り付いた。
 それは、いつものように家族で夕飯を食べ、いつものようにお風呂に入り、いつものように自分の部屋のベッドに腰掛けて、ドライヤーで髪を乾かしていた時のことである。
 何気なく視界の隅に違和感を感じ、顔を向けた部屋の隅。
 そこに、抱えた片膝に頭を乗せるようにして座り込む人影があった。
 まったく見覚えのない男性。
 持っていたドライヤーが、太ももに落ちた衝撃で、我に返ったあたしは、
「あちっ!」
 同時に襲ってきた熱さに、思わず声を上げていた。
 お風呂上がりで、だぶだぶのTシャツとパンツのみ。
 むき出しの太ももに、熱風を出し続けて焼けたドライヤーの本体が触れれば、そりゃぁ熱いに決まっている。
 慌ててドライヤーのスイッチを切った。
 あーあ、赤くなっちゃった。
──って、そんな悠長なことを言っている場合じゃなかった!
 謎の男性に視線を戻すと、彼は気怠そうに、ゆっくりと顔を上げた。
 その瞬間、あたしは先ほどとは別の意味で、息を呑んでしまった。
 美形だった。
 そこらの人気アイドルやイケメンモデルなんて足下に及ばないほど超絶に……。
 この世のものとは思えない美しさ。
 サラサラの長い黒髪、すっきりシャープな顎。スッと筋が通った鼻に、男らしくキリッと締まった口元。鋭く切れ長で大きな目。
 そして、全てを吸い込んでしまいそうなほどに黒い──それでいて妖しく赤い光を放つ瞳。
 あれ? なんか最後、変なのが混ざった?
…………。
 赤い光ぃ?!
 反射をしているとか、そういうのじゃない。
 瞳の部分が、確かに赤く光っている。
 最新科学を使った、なんかすごいコンタクトレンズを入れてる?
 今の科学技術って、そんなスゴイことになってんの?
──って、だぁかぁらぁ、そんな場合じゃないんだってば!
「だ、誰?」
 あたしは左手は胸を、右手でTシャツの裾を太ももの間に押し込んでパンツを隠しながら、なんとかそれだけ絞り出した。
 それでもまだ、声を出すことができたのは、彼の服装が上下黒の革のようなテカテカした素材で、頭には角のようなアクセサリーを付けていたからだ。
 これがもし、どこにでもいそうな普通の服装で、普通の人だったら、逆に怖くて声も出なかったと思う。
 なんというか──ロックバンドで、ボーカルとかギターをやっていそうな感じ?
 ライブ会場から出たところで、ファンに追いかけられて、たまたまあたしの部屋に逃げ込んだ──そんなストーリーが頭の中で出来上がっていた。
「俺様の名は、ルーキフェル」
 男性はそう名乗ると、ゆっくりと立ち上がった。
「人は俺様を魔王と呼ぶ」
 やっぱりそうだ。
「悪魔」とか「デーモン」とか、ヘヴィメタル系のバンドの人が、自分のことをよくそう言っている印象がある。
「まあ、こんなみすぼらしい姿では、信じられないのも無理はないがな」
 彼はそう自嘲しながら、あたしに近づいてきた。
 みすぼらしい?
──悪魔メイクをしていないから?
 あたしは、こっちの方が断然いいと思うけど、美的感覚が違うのかもしれない。
「神との戦いに敗れた俺様は、力の大半を失ってしまい、この姿でいるのが精一杯なのだ」
 彼は近くまで来て立ち止まった。

ご意見・ご感想

編集部

花も恥じらうお年頃☆の美杜ちゃんの前に現れたのは
な、なんと…魔王様!?(゚Д゚ノ)ノ
神様との戦いに敗れた魔王様は、リベンジをするために
新しい体に転生することにしましたが…
その転生後の赤ちゃんを育てる役を、美杜ちゃんは仰せつかってしまうのです!

突然の任命に戸惑いながらも、
世界征服なんか企まないような良い子に育てよう!
「琉宇」くんと名付け育児に奮闘する美杜ちゃん。
しかしその奮闘の先には、波乱の日々が待ち受けていたのです──!

世界の行く末は、美杜ちゃんの手にかかっている?!(。>д<。)
愉快×痛快?!ノンストップラブコメディ! ぜひご覧あれ!

2016年11月15日 10:58 AM

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