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完璧主義の悪魔と腐嬢様

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  • 作家亜朝あおん
  • イラスト不破希海
  • 販売日2017/02/07
  • 販売価格500円

「悪魔キター!」
ある日、何の前触れもなく突然、柚葉の目の前に悪魔が現れた。彼は魂と引き替えにどんな願いでも叶えるという。しかもいくつでも。「悪魔といったら執事よね!」アニメや漫画が大好きの柚葉は腐女子パワーを全開にしながら願いを考えるが……いざ悪魔を執事にしたところで、何をさせたら良いのか思いつかない。悩んだ挙げ句、何でも言うことを聞く超絶美形の悪魔執事に柚葉が命じたのはなんと『ムフフ』なことだった! やがてそれは過去の自分も巻き込み、ついには初恋の相手にも……。
果たして柚葉の運命やいかに?! 痛快ラブコメギャグファンタジー!

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「悪魔キターっ!」
 あたしは思わず叫んでいた。
 以前、ソーシャルネットワークサービスにリアルタイムに行動を書き込む友人に対して、そんな面倒なことをして何が楽しいのかと聞いたことがあったけど、今なら分かる気がする。
 この驚きを誰かに伝えたい!
 そいつは、やわらかそうな黒髪をショートにした、すらっと背の高い、ジーンズにシャツというラフな格好の優男だった。
 年の頃は20代後半くらい。
 道を歩けば10人中11人は振り向くと断言できる美形。
 え? ひとり増えたって?
 ふっ、甘いわね、脇道から出てきたのよ。
──って、冗談に冗談を重ねている場合じゃないんだって!
 とにかく、ベッドに寝ころんで漫画を読んでいたら、突然現れたのよ。
 腐女子向けのアニメやゲームで出てくるような超絶美形が。
 比喩とかじゃない。本当に文字通り、何もない所にぱっと!
 そんな登場の仕方をするのって、悪魔か神か天使か魔法使いか超能力者か時間旅行者か幽霊か妖怪くらいでしょう?
 意外と結構いるけど……。
 いや、まあ、でも悪魔なのよ。
 本人がそう言ったんだから間違いない。
「あたしの願いを3つ叶える代わりに、魂をよこせって言いたいんでしょう?」
 ベッドの上で体を起こし、彼に向き直るあたし。
「おや、よくご存じで」
 軽く笑みを浮かべる彼。
「まあ、使い古された設定だしね。でもたった3つで魂をよこせなんて、あたしも甘く見られたものだわ。そんなに安くないわよ、あたし」
「私は一言も『3つ』とは、言っておりません」
「え? なに? まさか1つだけ? 『ギャルのパンティおくれーっ!』って言ったらそれで終わり?」
「ギャルのパンティですね」
 そう言った悪魔は、パチンと指を鳴らす。
「へ?」
 次の瞬間、あたしの頭の上に、何か布のようなモノが降ってきた。
 それは、ピンクのリボンが付いた白いパンツ。
「…………」
 しばしの間、呆然(ぼうぜん)とパンツを握りしめていたあたしは──。
「マジかぁっ!」
 思わず叫んじゃったわよ。
 だってだって、これってどんな願いでも叶っちゃうチャンスだったわけじゃない?!
 コスプレアイドルデビューだろうと、即売会で漫画を完売だろうと、世界中の漫画の読破だろうと、思いのままだったはずなのよ!
 あたしは単に、伝説的に有名な漫画のオチを例に出して確認しただけなんだよ?
 それなのに、その漫画のオチがそのまま再現されて終わりなんて、あまりにも悲しすぎない?!
 しかも相手は龍の神様じゃなくて、悪魔だよ?! 魂と引き替えなんだよぉ!
「こんな漫画の中に出てくるようなパンツと引き替えに人生が終わるなんて、あまりにひもひどすぎると思わない?! ねえ? ちょっと聞いてる?」
 あたしが必死になって訴えかけているというのに、悪魔のヤツは、「やれやれ」とでも言いたそうに、大袈裟(おおげさ)にため息なんかつきやがりましたよ。まったくぅ!
「私は『ひとつ』とも言ってないのですが?」
「へ? ひとつじゃないの?」
 思わず目をぱちくり。
「じゃあ、いくつよ?」
「数に制限は設けません。あなたが満足するまで、好きなだけ願いを叶えましょう」

ご意見・ご感想

編集部

あなたの願いを3つ…いえいえ、すべて叶えます!!

柚葉ちゃんの前に突然現れた悪魔様は
いくつでも!どのような願いでも!ぜ~んぶ叶えてくれるんですっ!
そんな都合の良いことなんて……あるんです!ヽ(・∀・)ノ

そんな悪魔様を執事として使役しながら、自らを「お嬢様」と呼ばせる柚葉ちゃん!

「過去」の自分と「別の時間軸」の自分に振り回されつつ
様々な願いを叶えてもらったお嬢様は、
ついには「理想の恋人」を見つけてもらうことに!

果たして、ハイテンション&アクティブな柚葉お嬢様は、
理想の恋人を見つけることができるのか?!
そして願いを叶えてもらった暁には──?!

コミカルでエッチな笑いがたくさん詰まった今作、ぜひお楽しみください☆

2017年2月7日 10:35 AM

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