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年下男子はいつも不機嫌~甘美に翻弄されて~

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  • 作家逢見るい
  • イラスト中田恵
  • 販売日2016/12/13
  • 販売価格300円

二年間の不倫を自ら清算し、めでたくおひとりさまで三十路を迎えた明日香。結婚し家庭を築く友人や出世していく過去の仲間をよそに、将来が不安でたまらない。ある夜、カフェレストラン・コナンの同僚で年下の生意気な青年・聖貴に、「ガキかどうか試してみたらいい」と、突然濃厚なキスをされる……。閉店後の店内で、なし崩しのように関係を持ってしまう明日香と聖貴。七歳も歳の差があって、まさか本気なはずはない。告白だってされてないし――。それなのに、嫉妬したりテーブルの下でこそっとHな悪戯をしてきたり! 一体どういうつもりなの!? 年下男子とアラサー女子の歳の差恋愛の行方は――

男のくせに、うなじが綺麗(きれい)だと思った。
 男のくせに、眼差しがまるで、聖母のようだとも──
「くっ」
 眉間に深い皺(しわ)を浮かべた須田(すだ)さんが、わたしの上で呻(うめ)くような低い吐息をそうっと、半開きになった薄い唇から漏らした。
 顎を這(は)い喉仏を伝ってポタリとわたしの頬に垂れた彼の汗が、生ぬるい。気に留めずわたしは両手をうんと伸ばして、これでもかというぐらい強く、須田さんにしがみつく。汗ばんだ肌に爪が滑る。彼の腰に絡めたわたしの両足に、力が入る。無我夢中に腰をぶつけ合ううち、結合部分がきゅーっと激しい伸縮をはじめた。
「ああっ……ッ」
 歯ぎしりをして、喉を鳴らした。貫かれる衝動と共に流れ込む快楽が、わたしの身体を弓なりに反らし、濡(ぬ)れた内壁を小刻みに震わせる。
「……ッ、いっちゃ──」
 わたしが絶頂を迎えるのとほぼ同時、最奥にとどまった彼の脈動を感じて──、わたしは深く息を吐き、静かにシーツの波に沈んでいった。
「そろそろわたしたち、別れる頃合いだと思うんだけど」
 上半身裸のまま、キッチンに備え付けられた小型の冷蔵庫の前に座り込むと、ドアを開けて缶チューハイを一本取り出す。プルタブを開け一口飲んでから振り向けば、ベッドに浅く腰を下ろしたまま煙草をくわえた須田さんが、わたしの尻を眺めたままボーッとした顔で言った。
「ん? あ? なんで?」
 なんででもかんででもない。苛立ちと共に情けのない気持ちになって、わたしは深々と溜息(ためいき)をついた。
「わたし、明後日で三十路なのよ」
「おー、めでたいな。そうかぁ、明日香(あすか)も、もうそんな歳かぁ」
「親戚のおじさんみたいな言い方しないで」
 無責任じゃあるまいか。責めるよう、厭(あ)きれたように顔を顰(しか)めるわたしに、須田さんはお構いなしで「ははっ」と軽く笑いポリポリと頭を掻(か)いている。
 最後までこのひとは、能天気というかなんというか。いつだって前向きすぎるほど前向きだ。
「まぁもう俺も、おじさんだしな」
「じゃあ、わたしがおばさんになる前に別れましょう」
「えー」と小さく、須田さんがごねるような真似をする。四十二歳にもなって、子どもじみたところがある。だけど中身は、れっきとした大人の男だ。
「いいよ。明日香がそれで、幸せならさ」
 結局のところいつだって、わたしの意見を否定することはないのだから。

ご意見・ご感想

編集部

職場の年下男子・聖貴くんと、一夜の関係を持ってしまった明日香さん……
にも関わらず、「おやすみ」と言ってそのまま帰ってしまった聖貴くん……

おやすみ……
おやすみ…………?

そ、れだけ……?
いつも自分に対してだけ毒舌な彼の態度が変わるわけではなく!
それでも今まではなかった何気ない連絡は毎日届き…!?
年の差もあるし、彼が本気のはずがない……なんて思いながらも、
こちらを遠慮なく振り回してくる聖貴くんに、明日香さんは翻弄されてしまいます(> < )

相手の気持ちも、自分の気持ちもわからない…
掴めない聖貴くんに戸惑う明日香さん
離れる明日香さんを追う聖貴くん…


そんなおふたりの駆け引きめいた関係は、官能的な時間でも変わらず…(*´艸`*)
さっきまで翻弄していたのは私のはずだったのに、次の瞬間には…

展開の読めないおふたりの恋模様に、「きゃっ」と、
時には「きゃーーー///」とならざるを得ないのではないでしょうか…!!!
ぜひお楽しみください♪ヽ(=´▽`=)ノ

2016年12月13日 11:43 AM

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