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年下御曹司のスイートプロポーズ

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  • 作家朝陽ゆりね
  • イラストまろ
  • 販売日2015/3/20
  • 販売価格300円

亜希子は服飾会社の営業ウーマン。社内ではデキる女として通っているものの、異性に対してはかなり消極的。男に甘える自分がイメージできないし、媚びるのもイヤだと思っている。仕事が生きがいだとはいえ、部下に「女を捨てている」と陰口を叩かれ、ムカつくやら情けないやら。見返してやろうと母親が勝手に応募した婚活パーティに参加するものの成果なし。やけ酒をしようとでかけた街で婚活パーティの時に知り合った年下君と再会する。実は彼はシンガポールの金融会社の御曹司! うっかり彼の宿泊先のホテルに泊まったことがきっかけで、親切心から東京観光に付き合うが、なんとなくいい感じになってきて、気がついたら……

1、出会いは婚活パーティなんだけど

「おはようございまーす」

「おはようございます」

「おはよう」

毎朝のやりとり。日常だなぁ~ってつくづく思う。平和よね。

「明神(みょうじん)さん、金曜だってのに元気ですねぇ。たまには息抜きしたほうがいいですよ」

「はいはい、どうもありがと。でも、あと一日じゃない。さくっと終わらせるために、テンション、キープしてるだけよ。明日はちゃんと休むから大丈夫」

「なるほど~」

なにがなるほど~よ。

なんて思ってみるけど、心配してくれる部下に対して、素直になれない自分に少しばかり自己嫌悪。やっぱり、可愛くないよね……。

彼は斜め前に座っている入社二年目君。名前は神崎(かんざき)なにがし君。なにがしってのは下の名前を覚えていないから。仕事をするのに際し、所属するチームのスタッフ名をフルネームで覚えることが大事なのはわかっているのだけど、主任としての私の立場からしたら、必要なのは苗字と能力であって、下の名前はAでもBでもいい……なんて思ってしまって、今に至る。

……こういうことを考えているから、可愛げのない女って言われるんだろうなぁ。

この神崎なにがし君。私とは、同じ「神」の名前がついているから親近感を覚えるそうだ。

なんだかよくわからないけど、まぁ、親近感を抱いてくれるのは悪い気はしない。

確かに飲み会の時とか、けっこう近い席にいて、プライベートな話を振ってくる。もしかして私に気がある? とか自惚れたことを考えてしまうことは、そりゃー、私だって女だから時々あるけど、五歳も年上の上司の女に恋愛感情を抱くとは思えない。勘違いしていると思われたら恥ずかしいので、ついつっけんどんに接してしまう。

とはいえ、確かに今日は金曜日で、終業時間がきたら、さっさと遊びに行きたいって気持ちもわかる。わかるけど、私には無理ってもんで……。

「……ぁ」

「どうしました?」

すかさずつっこみを入れてくる神崎君に「なんでもない」と答え、そのまま視線を開けた鞄の中に落とした。

なにやら見覚えのない封筒。中を確認したら婚活パーティのチケットだった。開催日は、今日。

なるほど。

犯人はお母さんしかいない。一人っ子なので兄弟姉妹はいないし、お父さんがこんなことをするはずがない。それに、今朝、出勤しようとしたら、今夜は用事があるから外で食べてきて……なんて珍しいことを言うから、いったいなんなのだろうと思っていたけど、セコイ計画を立てていたのね。……まったく、お母さんってば。

とはいえ、これはれっきとした〝母の愛〟だから怒るに怒れない。

ちょっとむくれてみるものの、〝母の愛〟だと思うと泣けてきて、文句なんてとても言えないよね。仕事に一生懸命で、毎日残業三昧な娘を案じる母心を非難することはけっしてできない。親不孝者は私なのだから。

一人娘の花嫁姿を見たいだろうし、孫も抱きたいだろうし。

けど……それは現状、かなり難しいわ。

……はぁ、ため息。

仕事なら頑張れるんだけどなぁ~。男には甘えられないんだよなぁ~。

「どうしました? いきなりブルーになって。もしかして、財布忘れたとか?」

「ンなわけないでしょ。なんでもないわよ」

まったく神崎君ってば、うるさいんだから。

だけど……。

婚活パーティかぁ~。

行きたくないし、行かないわよ。お母さん、ごめんね。

親の愛情のこもったチケットを破き、あまつさえゴミ箱へポ~イするのはあまりにも気が引けるので、このまま鞄の中で永眠いただくことにする。それに今日もめでたく残業だしね。やること山積なのよ。

マーケティングがやりたくて大学で専攻したのに、配属先は営業で、入社当時は萎えたものだけど、世の中自分の希望通りにいくわけもなく、配属されたからには周囲をうならせてやろうと奮起したのがいけなかった。

ハマってしまったのよ、つまるところ。

学校で学んだことのどれほどが世の中で通用するのかわからないけれど――つか、大部分通用しないんだけど――学ぶ中で思ったことや、身につけたことが営業でも生かされているみたい。新人のくせにけっこういい成績かも? って思っていたら、あれよあれよと二十九歳で今や主任だもんね。五人で構成されるチームを二つ受け持っているから。つまり部下は十人ってこと。

おかげで社内では〝デキる女〟と思われているけど、同時に〝女を捨てている〟とも言われている。

自分でも思う。生物学上〝女〟かもしれないけど、中身は〝男〟かもしれない。でも、無理して〝媚びる女〟をしたって続かないし、そういうのは虫唾(むしず)が走るタチだから、可愛い女になってカレシをつくって楽しむより、苦しくても仕事で良い成績を出すほうが喜びを感じるのだから仕方がない。

そりゃー本心は、カレシも欲しいし、結婚もしたいけど。

お母さんの婚活計画に少々意識を取られたけど、やっとわんさか届いているメールを読んで、返事のいるものにマークをつけ終わった。ここから先はコーヒーを飲んでから取り組もう。

自販機に向かう途中、ボソボソと立ち話をしている人達の話が耳に入ってきた。思わず見えないように体を隠して、耳をそばだててしまう。だって私の苗字、〝ミョウジン〟ってのが聞こえたから。

そんなに多くない苗字だと思うので、私のことを話しているんだと思う。

「……そうそう、もういいんですってトコがイタイよねぇ。そんなに早くあきらめなくてもいいじゃんって感じで。だってまだ二十九でしょ? あたしらと同世代じゃん、早すぎるよ」

「いや、社会人になって〝じゃん〟とか言ってるお前だって怪しいって」

「あたしのことはいいのよ。主任のこと」

「女捨てて仕事に生きてるんだろ? いいんじゃないの、それはそれで。二十代でそこに行き着くんだから、相当自信過剰なんだって思うけど」

「実際、主任の営業成績抜群だけど」

「枕営業?」

「女捨ててるのに? 想像できねぇ~」

「夜は別人かもね」

「意外とさぁ、突然、寿退社します! とか言って辞めちゃったりして」

「だったら驚き~、オレ、土下座して、おみそれしました! って言ってもいい」

「ねーわぁ~」

男女計、五、六人ってとこかな。さすがに全員の正体はわからないけど、二、三人の声はわかるから、そこから誰か想像できる。入社二年目達だと思う。

やっと若葉マークが取れたレベルだってのに、言いたいこと言ってくれるじゃない。

勝手に言ってろ、バカ。ヨチヨチ歩きの赤ん坊相手にいちいち怒ってられないわよ。こっちは〝大人〟なんだから。

………………。

………………。

………………。

そうよそうよ、私は大人なんだから。

………………。

………………。

営業成績という数字による不動の実績を示しているんだから、気にするわけないわよ。三十歳大台目前とはいえ、二十代で主任に抜擢(ばってき)されたんだから!

………………。

なんか……。

傷つくわよね、やっぱり。

はぁ、とため息。

どうせ私も大人になりきれていない背伸びをしている〝大人もどき〟ですよ。二年目のヨチヨチ歩きごときに悪口言われて気にしてテンションとモチベーション下げてるんだから。情けない。

――意外とさぁ、突然、寿退社します! とか言って辞めちゃったりして。

……それ、いいかも。

――だったら驚き~、オレ、土下座して、おみそれしました! って言ってもいい。

ホントにさせてみたいもんよね。

だって……悔しいじゃない。

私だって、まだ二十九よ? 三十九じゃないのよ。二十代よ、やれるわよ!

なんだか雷に撃たれたような感覚!

お母さんが鞄に忍ばせた婚活パーティのチケット!

そうよ、亜希子(あきこ)、やれるわっ。大丈夫よ。さっさとカレシつかまえて、結婚するのよ! 寿退社して周囲を見返してやるのよっ。

そうと決まれば、今夜の調整をしなきゃ。

今日の予定は販社訪問だけど、急がないから来週に回し、夜にするつもりだった市場調査のまとめ作業をやっつけよう。

おぉ、がぜんやる気が湧いてきた。

「主任、なんか目つきが怖いですよ」

あん? 誰かと思えば、斜め前に座っている神崎なにがし君。チェック、細かいっつーのよ。

「そう? 今日、用事があって早く帰るから、さっさと終わらせようと思って」

すると、「えぇっ!?」というどよめきのような声が上がった。

「なに?」

席に近いスタッフ達が驚いたように顔を上げて私を見ているのにちょっと引く。

「どうしたの?」

「だって、主任が早く帰るだなんて」

「調子悪いんですか?」

「調子って……見ての通り、元気だけど?」

「いつも残業の主任が」

「私だってたまには早く帰るわよ。つか、予定なんて誰でもあるじゃない」

でも~とか、まだ言ってる人がいるし……。

なんだか、私って……そこまでかいっ!

それはそれで、かなりショックかも……自業自得って意味で。

でも、今日から変わるから。婚活パーティって、結婚前提で相手を探すんだから、ゴールは早いし。

見てなさいよ、私を「女を捨てている」ってこき下ろしてる連中!

*****

「明神亜希子と申します」

にっこり――引きつった微笑みでご挨拶。

開始十五分。早くも私の心は折れそうになっていた。

あぁ、婚活パーティってこんなに大変なものだったなんて……。営業回りのほうが遙かに楽~。

いろんな意味で、すんごい大変……。いや、いろんな意味じゃなく、精神面で、かも。

決められた席に座り、説明を受けたら、パーティなるものがスタートした。その時点で一〇分程度が過ぎていたから、心が折れたのは五分と経っていないってことね。

一人に三分程度あてがわれ、会話する。終わったら男性達がひと席ズレる。また挨拶をする。またズレる。また挨拶……とっても慌ただしい。しかも自己紹介の繰り返しだけで、はっきり言って、誰が誰か、まったく覚えられない。

しかも手元が見えるからメモもできない。

まさか「イケメン」とか「タイプじゃない」とか「太っちょさん」とか書くわけにいかないし。二十人ずつ参加しているとのこと。これだけの数、とてもじゃないけど、たった三分では絶対覚えられない。

……ん? もしかして、全員覚える必要はないのかな。自分のタイプとか、気になる人だけ心の中でチェックしていればいいのかもしれない。

心が折れたのは、もう一つ理由がある。

なんか……なんていうか……いろんなタイプの人がいるのね……。

人のことを悪く言う気はまったく、ぜんぜん、これっぽっちもないの。私だっていろいろ思われているだろうし。人のことを言えるような立派な人間じゃない。でもね……これって好みの問題で、つまり嗜好の話で、それは仕方がない。生理現象みたいなものだから。

けっしてけっして理想が高くて、学歴・収入・身長・出身などなど、どうこう言う気はないわよ。そもそもそんなの求めるって時代遅れで、大事なのは価値観だもん。

なんだかずいぶん神経質っぽそうな感じの人とか、とっても太っているとか、売り込みに必死で周囲が見えてないとか、その逆で緊張で真っ青とか……ごめん、私のタイプじゃないの。

一人三分でも二十人いたら一時間。ある意味、あっという間だった。その間、つまりは二十回、頭を下げて名前を名乗って……を繰り返した。

それだけで疲れた……。

市場調査とか、新規開拓とか仕事ではやっている……。けど、これはわけが違って、勝手も違って……ドカンと疲労が……。

自分を売り込むって……大変ね。

「では、みなさん、次に参ります。こちらに集まってください」

後半は交流タイムだそうだ。

三十分は男女四組で一チームになって簡単なゲーム――ビンゴゲームとか、クイズとか――をやりつつ相手を変えて交流を深め、さらに残りの三十分は机を壁に追いやって広めのスペースを作り、グラス片手に気に入った人に声をかける……というものだった。

とはいえ、女性から積極的に話しかけることは少なくて、多くは男性から寄ってくるという感じ。

私には……二、三人、声をかけに来たけど、申し訳ないと思いながら二言三言会話して、ジュースを取りに行くふりをしてかわしてしまった。

どうしよう。三十分ももたないわ。

中にはイケメンもいるのよ。あら、どうしたの? って感じの背も高いいい感じの人が数名は。だけど、そういう人のところには女の子がとっかえひっかえ……。

私の出番はなさそうだから、近寄るのはやめた。これも一種の〝媚び〟みたいに思えて私にはできない。

残り一〇分ぐらい、どうしよう? と、思った時、会場から出ていく人を見つけた。スタッフかもしれないけど、その姿に、トイレに行くフリをすればいいと閃いた。

グラスを置いて、目立たないように会場を出る。ホテルの中だから客も多く、フロント辺りのソファに座って時間を潰してもバレないと思う。

一応、ホントにトイレに行って工作しておこうと思い、個室に入った。

「今回、どう思う?」

人が入ってきたみたい。

「二、三組できたら御の字じゃないかなぁ」

「そんなにできる? オトコ、十二人なんだよ?」

十二人?

この人達、スタッフってこと?

「しかも、その十二人中、マトモそうなの、片手ほどじゃない。ゼロだと思うな」

「一組ぐらいはあるんじゃない?」

「そうかなぁ。けど、今度の打ち合わせで、あんまり参加者にスタッフを混ぜないほうがいいっていうつもり」

「私も同意見だけどさぁ、参加者が集まらないんだから仕方ないじゃない」

「でも~」

ちょっと待って、ってことは、八人はサクラってこと? サクラ、八人もいるの?

それって、ひどくない?

そりゃ~穴をスタッフで埋めようという動機は仕方ないと思うわよ? 応募してきた人に、人数が揃いませんでした、中止です……とは言えないでしょうに。だけど、実際に、絶対にOK出さない人を加えたり、選択する幅を減らしたりするのはどうよ? 一種の詐欺じゃないの?

なんだか本気でムカついてきた。

だって、私の寿退社がかかっているんだから! どうしてくれるのよ!

トイレから出たものの、会場に戻る気になれない。いや、もとより時間潰しで出たんだから、戻る気はないのだけど、でも、この苛立ちのやり場、どうしてくれよう!

フロント近くまで行き、ソファに座ろうとしたら……。

あら、この人。

若い男性に目が留まった。パーティに参加していたはずよね? こんなところに座っているなんて……私と同じことを考えてる?

「なにか?」

私があまりにじっと見つめているから驚いたのか、話しかけてきた。

「あ、すみません。向こうの会場のパーティに参加されている方じゃないかなぁ~って思ったもので」

「……貴女も?」

「えぇまぁ。お手洗いに行った帰りなんですが、ちょっと会場の熱気に酔った感じなので、一息したいなぁと思って」

「そうですか。僕も似たような感じです」

「似た?」

思わず口を突いた感じで言ってしまったら、彼はニコリと微笑んだ。

……けっこう優しげな感じのいいオトコかも。

「あの雰囲気、なんだか驚いてしまって」

あら、素直に言うのね。

ん?

でも、婚活で参加したんだよね? だったら、そんなこと言ってる場合じゃ……。

ん?

ってことは、この人、八人いるサクラの一人?

なんだかそれだけで……ムカッ。

「好みの女性はいなかったのですか?」

「……まぁ」

サクラ、だから!?

と、ここまで思って、ちょっとハッとなった。

私、なんだか自分勝手よね。お母さんがチケットを鞄に忍ばせていることを知って、行かないって思ったくせに、会社のスタッフに笑われたのが悔しくて参加して、意に沿う人がいないとまた怒って。何様? って感じだわ。

しかも、この人にはなんの非も罪もない。サクラかもしれないって思っているのは私だけで、純粋に参加して、意に沿う人がいなくてフェードアウトしているだけかもしれないってのに。

ダメだわ、あまりにも普段ない状況に置かれているせいで、思考がネガティブに傾きすぎている。立て直さなきゃ!

「ここで休んでいていいんですか?」

彼が聞いてきた。

「こういうの、慣れないから戸惑ってしまって、それで外の空気を吸うために出てきたんです。でも、一回参加しただけでうまくいくものじゃないだろうから、また機会があった時に頑張ろうかなって」

私ってば、嘘ばっかり。二度とこういうのには参加しないって思っているくせに。

「そうですか……僕も、そんな感じです。慣れなくて、疲れました。けど、そろそろ戻らないといけないかも」

彼の視線が動いたので、それを追うと、会場の入り口付近で数名のスタッフがきょろきょろしていた。

どうも参加者の数が足りないってことに気づいて捜しているみたいだ。

「行きましょうか」

彼に促されて私も立ち上がる。と、この彼、すごく背が高いんだ。私は一六五センチあって、今日はヒールを履いているから、一七〇センチやや足りないぐらいのはずなのに、見上げちゃってる。

「どうかしました?」

「え……あ、いえ、ずいぶん背が高いんだなぁって思って」

「あぁ、身長。一八〇センチぐらいかな。もうちょっとあるかな。それぐらいです」

そうなんだ……しかも細身だから、余計に背が高く感じるのね。

「お年伺ってもいいかしら?」

「……」

あ、マズかった?

「ずいぶん若く見えるのに、婚活パーティに参加されているのが、その、不思議で」

「若く見える? そうですか……」

あれ、なんか傷ついたような表情……?

「二十五歳です」

四つ年下か。

「やっぱり若いですよ。パーティなんかに参加しなくても、すぐにお相手、見つかりそうなのに」

「……それは、貴女もそうでしょ?」

「私? 私は大台前だから」

「大台?」

彼がそう呟いた時、スタッフの人が私達のそばに駆け寄ってきた。

「参加の方ですよね? お相手を書いて出していただく時間ですので。すみません、ちょっとお席に戻っていただけませんか?」

トークタイムが終わり、最後の挨拶みたい。ここで以後のことを聞いて、気に入った人のナンバーを書き、スタッフに渡す。会社のほうでマッチした人や、希望に選ばれた人に後程連絡がいくみたい。

私は……というと、残念だけど、白紙で提出した。

一瞬、さっきの彼の顔もよぎったけどね。でも記憶にあるから書くってものでもないだろうし。まぁ、仕方がない。こんなもんよね。

と、いうわけで、生まれてはじめてであり、最初で最後と思われる〝婚活パーティ〟は、しょっぱいものになってしまった。

……これも経験だな、そう思いつつ、会場を後にする。

あ~あ、〝電撃寿退社〟は幻想だったってことね。

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