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年下彼氏の甘美な駆け引き~ラブ台詞に魅せられて~

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  • 作家あゆざき悠
  • イラスト炎かりよ
  • 販売日2016/10/13
  • 販売価格400円

マネージャーの古関律子は五歳年下の新人俳優・須藤拓海を任された。彼の演技に惚れてしまった律子はどうにか彼を有名にしたくて日々奮闘中。そんなある日、彼が初めてのキスシーンを前に練習させてほしいと言い――!?キスを、してしまった。撮影中のそのシーンは見ていられず、律子は拓海のためにも自分の気持ちに気付かないふりをする。それなのになぜか彼が事あるごとに煽ってきて、律子の心を揺さぶり続け……?ラブシーンの彼の表情が悔しくて、むかついて――「あんな顔、見たことない!」怒っても仕方ないのに、気持ちが彼に向かって加速してしまう……!仕事に恋に一生懸命なふたりの、不器用なロマンティックラブストーリー

【第一章:俳優のタマゴ】
 その日は朝から雨が降ったり止んだりしていた。朝早くから関係各所を巡っていた古関律子(こぜきりつこ)は、ようやく事務所に戻ってきた。
 駅前のオフィスビルを抜け、雑居ビルが立ち並ぶ一角に五階建てのビルがある。外観は白っぽいタイルで覆われたビルの一階には、昔ながらの喫茶店が入っている。律子は喫茶店の横から入り、エレベーターホールの右側にある階段を上った。
「律子さん、お疲れ様です。社長が戻ってきたら顔を出すようにって」
 二階のフロアに顔を出すと、すぐに声を掛けられた。
「今、行きます」
 さすがに五階の社長室まで階段を上る気力は無かった。エレベーターで五階へと上がり、律子は奥の部屋に向かった。
 五階建てのビルは自社ビルで、律子が務めているのは芸能事務所だ。宝塚歌劇団出身の女優、黛百合子(まゆずみゆりこ)が結婚を機にこの事務所を立ち上げて三十年ほどが経つ。主役を演じるような役者は黛だけだが、脇を固める役者を多く輩出している。他にもモデルやタレント、アイドルなどを輩出し始め、中堅どころの芸能事務所となった。
 芸能事務所『シャインシアター』はその名の通り、役者をメインとした事務所である。黛に憧れて役者を目指す若者や劇団員が多く在籍しているのだ。
「失礼します」
 律子はノックをして、社長室に入った。
「りっちゃん、待っていたよ」
 社長は少し疲れたような笑みを浮かべていた。
「今回は大変ご迷惑をおかけしました。私の目が行き届かなかったばかりに」
「いや、君は悪くないよ」
 やんわりと社長がそう言った。ソファへと案内され、律子は社長と向かい合って座った。
「ですが、社長」
「うん、責任を感じるのもわかっている。彼女は自分のイメージを理解できなかった。そして彼女は──とても貪欲に売れたいと願っていたことだけは確かだ。もちろん、彼女自身が考えて行動したとは思っていない」
「どういう意味ですか?」
「りっちゃんはこの業界に長くいるだろう? 言葉としては聞いたことがあると思う。誰かの入れ知恵に乗り、自分で自分の首を絞めたってやつさ」
 律子はそっと視線を伏せる。律子はマネージャーという仕事をして、五年ほどが経った。それでもまだわからないことは多く、ましてや今回のような大事は初めてだった。責任の取り方もまだわかっていないヒヨッコだと痛感させられたのだ。
「お母さん──いえ、黛さんはその、何か」
 律子の母親は黛百合子だ。そして父親は彼女の担当マネージャー、兄はこの会社のスカウトや営業をやっている。もともと家族経営の会社で、社長は黛の兄だ。俳優が増えるにつれ、スタッフを増やし、今では所属芸能人とスタッフを合わせると五十人ほどになる。
「百合子もりっちゃんに対しては何も。ただ──あおいには厳しい処分をと言っていたくらいだ」

ご意見・ご感想

編集部

好きな人への気持ちを押し殺したまま、一緒にいるのは難しいですよね…
律子さんは、年下で担当俳優でもある拓海くんの演技に一目惚れ!
でも一緒に過ごしていくうちに、拓海くん自身に惹かれていって……?

好きになってはいけない人だから…という理由だけで、気持ちは止められません…
それでも、彼の将来のため、仕事のためにと一生懸命に気持ちを抑える律子さんに
襲い掛かる試練・試練・試練の数々!
仕事上避けることはできない他の人とのラブシーンに、
最初は違うと思っていた気持ちも、認めざるを得なくなってしまいます…!

そんな律子さんに迫る拓海くんも、負けてはいません(´ω`*)
しかし俳優とマネージャーという関係のおふたり…
一体拓海くんはどうするつもりなのか…!?

ついつい背中を押したくなるような焦れったさと
ずっと見守りながら応援したくなる一生懸命さを兼ね揃えた
キュートなおふたりの駆け引き恋愛♪

どうぞお楽しみください(^O^)

2016年10月13日 10:45 AM

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