夢中文庫

試着室で恋が始まる~カーテンの中の耽溺レッスン~

katofumika25_s
  • 作家加藤文果
  • イラストまろ
  • 販売日2016/03/29
  • 販売価格400円

「ま、まさか……幼なじみだった……悠さ、ん……?」渋谷のトップブランドフロアで行われたストリート誌のイベントで読者モデルに抜擢された結花は23歳で男性経験皆無な奥手OL。記者会見後に、スーツ姿の美貌が際立つ審査員長の長身男性に声をかけられ愕然とした。子供の頃に遊んでいた初恋の年上幼なじみが、なんと協賛ブランドの社長兼デザイナー沢渡悠也だったのだ。「これからは結花に、うちのブランドイメージを代表してもらう」と、会社帰りにアトリエで専属モデルとしてのスパルタ教育が始まって……。大好きだった彼と初めての誘惑体験、カーテンの中で恋の予感にときめく試着室の密室空間・耽溺レッスンストーリー。

「……いつの間に……こんなに大人になったんだ……」
 試着室の中で後ろから抱きしめられると、カーテンが揺らいで狭い空間に影が波打った。まるで二人の体は、ゆらりと深い海の底にいるような気がする。
 切なげな吐息は、会えなかった期間の長さを物語っているようだ。
「だ……ダメ……人が、来ちゃう……」
 身をよじり、逞(たくま)しい腕から逃れようとすると、手首を掴まれて唇を奪われた。
(……だ、だって……あの人は……どうなるの……?)
 許されないことをしているのではないかと、心臓がトクンッと激しく打ち鳴らされる。
 それなのに肌の温もりの懐かしさに、何もかも委ねてしまいたくなる。
「結花(ゆか)だって、求めてるじゃないか……ほら……」
「や、やめてっ……お……」
 鏡に映っている、淫らな姿の自分が信じられなかった。
 頬はピンク色に染まり、瞳は濡れたようにしっとりと潤んでいる。
 二人の足元には美しいテキスタイルがしどけなく落ちて広がっている。その様子もどこかさざ波のように思えた。
「わかっているはずだよ。契約が取り交わされているのだから、もう抗うことなど許されないと」
「悠お兄ちゃん……ゆ……許して……ん、あぁっ……」
 絶え間なく訪れる、罪深いほどの快楽の予感に私は思わず呻き声を上げてしまう。
(どうして……こんなことに……私たち、もしかしたら出会わない方がよかったの……?)
 ほんの気まぐれで取った行動が運命を変えてしまうことなんてあるのだろうか。
 あの再会の日のことを、私は思い出していた。
(まさか……幼なじみだった……悠お兄ちゃん……?)
 華やかなライトとカメラのフラッシュが、瞼の裏に残像として光の輪を描き、まだ目の奥がチカチカしている。私は朦朧(もうろう)としていて、その眩い光の世界は夢なのか幻なのか、よくわからない状態だった。
 生まれて初めての記者会見を終えて会場から逃げるように立ち去った私の目に、長い廊下の向こうにいる人影が映った。その瞬間、なぜか子供の頃の記憶が湧きあがり胸の奥に甘酸っぱい感情が蘇ってくる。
(あの人……確か審査員席にいた人……でも、もしかして……)
「やぁ、久しぶりだね」
 近づいてきた長身のシルエットと懐かしい笑顔に、私は声を上げてしまった。
「やっぱり……ゆ、悠お兄ちゃん……!」
「グランプリおめでとう。まさか結花がうちのブランドのイベントに申し込んでいるなんて思わなかったよ」
 驚きのあまり私は、目の前に立つ美形男性の顔をぽかんと見つめてしまった。
「……し、審査委員長の席に座っていた……沢渡(さわたり)審査委員長って……え、っていうことは……」

ご意見・ご感想

編集部

「お兄ちゃん」って呼べる幼馴染の存在は羨ましいよね!!(←個人的な欲求…)
しかもそのお兄ちゃんがカッコ良くて優しくて…

大人になって再会、しかも審査委員長とモデル候補!!
ヒロインのドキドキと不安が臨場感たっぷりに伝わってきます(一緒にドキドキしちゃいます(⋈◍>◡<◍)。✧♡)

さぁ、どんなふうにレッスンされちゃうのか…
優しいお兄ちゃんの見事な溺愛っぷりもご堪能下さいませーーー♪♪

2016年3月29日 12:19 PM

オススメ書籍

mizukinoa01

オトナの恋愛事情 ~今夜奪って~

著者水城のあ
イラストnira.

真央は会社帰りに偶然足を踏み入れた画廊で、十八歳年上の男性、内藤と出会う。画家だという内藤の独特の雰囲気に興味を持ち、頻繁に画廊を訪ねるようになった。最初は親子ほどの年の差があると感じていたけれど、彼の男性としての余裕や包容力に次第に好意を感じるようになっていた。でも、真央の気持ちとは裏腹に、内藤は女性とはあまり親しくならないように気をつけているように見える。ある日、人物画を描くことをやめてしまったという内藤が、自ら真央にモデルになって欲しいと言い出した。どうやら彼の少し寂しげな表情にはその過去が絡んでいるよう。デッサンをしながら過去を語る彼の姿に、押さえきれなくなった彼への愛情があふれ出して……

この作品の詳細はこちら