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独占欲で逮捕して!

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  • 作家華藤りえ
  • イラスト雪乃つきみ
  • 販売日2016/08/02
  • 販売価格500円

「エレベーターで、刑事から壁ドン!」結婚のために用意していた貯金を彼氏に盗まれ、あげくの果てにキャバクラ嬢と駆け落ちまでされた、不幸な女・佐々倉さくら。茫然自失で自宅へ帰ろうとする彼女はマンションのエレベーターの中で、突然、色気たっぷりな男性に押し倒されそうになる。さらに、男性のスーツから落ちたのは警察手帳で……しかもお隣さんだという!取られた貯金が事件に関係していると事情聴取を重ねられるうちに、さくらはその刑事……篠原一樹のことが気になって。でも彼には彼女らしき女性の姿もあり……。隣人同士の壁一枚を挟んだ、恋と事件に彩られた波瀾万丈のスイートロマンス!

『うっせーな。いまどき結婚までセックスをさせないとか小学生かよ』
 そんな大したツラもカラダもしてないのに。と続け着信拒否された元彼の暴言が頭の中で繰り返される。
 片手にスマートフォン、もう片手には残高ゼロ円の預金ご利用明細書を持ったまま、佐々倉(ささくら)さくらは機械的に足を動かし自宅へ向かう。
 もしかして。の不安は、会社近くのコンビニにあるATMから預金残高を確認したとき、やっぱりの確信になった。同時に目の前が真っ暗になったのも覚えている。
 次の人にいらついた声で注意され、焦ってATMの横を飛び退き、なにか買わなきゃという気持ちも起こらず呆然(ぼうぜん)と店外へ逃げた。
 運が悪いことのだめ押しに、曇った空からぽつぽつと雨まで降り始めていた。
(まるで、泣けない私の代わりに泣いてくれているみたいだな)
 ははっと乾いた笑いがこぼれ、すぐ長いため息になる。それから身についた習性で丸の内線に乗って、駅から家までの道をとぼとぼと歩く。
 悲しいというより、あきれてものも考えられなかった。
 大学時代からつきあっていた一つ年上の先輩で、同じ会社に勤めている本多隆(ほんだたかし)が、無断欠勤していると、給湯室で女性の主任から耳打ちされたのは三日前。
 きっと風邪でもひいて会社に連絡を忘れたに違いない。初日はそう考え、電話を何度か鳴らしてみたものの通話に出ず、それもまあ仕方がないと思っていた。
 本当なら隆が住んでいる家でも訪ねるべきだが、つきあって三年半経つというのに、さくらは隆が住んでいるコーポの住所を正確に知らない。
 だから、留守電に風邪なの? 会社に連絡ぐらいしておいてね。リーダーが心配しているらしいよ。と入れておくだけにとどめた。
 隆は大学の工学部を卒業後、半年の就職浪人を経て今の会社に入り、システム部に所属していた。逆にさくらは文学部を出たあと、大学時代に取った簿記の資格が幸いしたのか、同じ会社にすぐ就職が決まり、経理部に勤めている。
 会社自体はよくある中小企業で百人ほどの従業員がいたが、システム部と経理部ではフロアが違うこと、システム部の勤務が不規則なことから、二人がランチで顔を合わせる機会も少なく、つきあっている事実を知っているのは、社内でも数人だけという状態だ。
 それでもたまに休みが合えばデートしていたし、なにより同じ会社だから毎日一緒にいるわけだし、会いたいと思えばいつだって会えるのだ。とオフィスラブのいい面ばかりを見て、安心していた。
 今となっては、それがいけなかったとさくらは思う。
 母親が仕事で忙しかったため、幼い頃から祖父母よりしつけや教育をされたため、前時代的な道徳観をさくらは持っていた。
 たとえば、人に嫌なことをしない。夜遊びして祖父母に心配をかけない。箸や鉛筆のちゃんとした持ちかたや食事作法……などなど。

ご意見・ご感想

編集部

気になるあの人が、お隣さん……?!

とにかく普通に普通にと生きてきたさくらちゃんの日常はある日突然終わりを告げます……。
普通に結婚するのかと思っていた彼氏はキャバ嬢と逃げ!
普通のお隣さんだと思っていた人は、なんと刑事!!Σ(・ω・ノ)ノ
日常などというものは、こうもあっさりひっくり返ってしまうものなのでしょうか……!

自分のことよりも他人のことを気にしてしまう、情に厚いさくらちゃんを支えるのは、できる男一樹さん。
ついつい自分を追い込んでしまう優しい心を、そっと柔らかく包んでくれます……( *´艸`)

犯人は逃がさない!
さくらちゃんも、逃がさない!?
そんなハラハラドキドキが止まらない、お隣さんラブストーリー!!
ぜひとも、お楽しみくださいませ~(´ω`*)

2016年8月2日 4:54 PM

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