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溺愛社長は奥手乙女にご執心

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  • 作家桐野りの
  • イラストにそぶた
  • 販売日2016/10/05
  • 販売価格400円

オクテなOLあゆは、ある日仲良しの清掃員キヨの経略により、宗介という規格外なイケメンとお見合いすることに!なぜかあゆに関心を寄せる宗介。だが、ネガティヴなあゆは歩み寄ることができない。ある日上司頼まれて向かった大手企業の社長室にはなんと宗介が…!?ますます住む世界が違うと頑なになるあゆに「口では君を説得できない。なら、別の手を打たなきゃな」と強引に迫ってきた。二人っきりの社長室で制服を脱がされ淫らな愛撫を受けるあゆ。執拗に口説かれ、彼の優しさに心惹かれるものの、ライバルの出現にますます臆病になってしまい…。ちょっぴりポジティブになれる、蕩けるように甘くロマンティックな溺愛ラブストーリー。

◆一話
 日曜日の携帯ショップは、かなり混み合っていた。
「あの、機種変更にきたんですけど、待ち時間はどれくらいになりますか?」
 10と印字されたペーパーを手に戸田(とだ)あゆは、受け付けの女性に問いかけた。
「一時間半はかかりますね。昨日人気機種の新型が出て、いつも以上に混み合っているんですよ」
「そうなんですか。ありがとうございます」
 あゆは振り向き、後ろにいる連れに話しかけた。
「キヨさん、待ち時間が結構あるみたい。一時間ほどどこかで休んでてくださいよ。私、順番待ちしてますから」
 篠田キヨ(しのだきよ)は背筋をぴんと伸ばし、首を上向けてあゆと目線を合わせた。
「私の用事に付き合ってもらってるのに、そういうわけにはいかないよ。年寄り扱いはやめとくれ」
 キヨはあゆの勤める通販運送会社「株式会社ソードオン」の派遣清掃員。
 簡単に言えば清掃のおばちゃんだ。
 83歳なのに元気一杯なこの人と、あゆは世代を超えた友情を結んでいる。
「でもキヨさん、座りっぱなしは苦手でしょ? 無理するとまた倒れちゃいますよ。ここは私に任せてください」
 柔らかな表情で伝えると、キヨは一瞬言葉につまり、そしてうるうると瞳を潤ませた。
「泣かせるね。あんたって本当に優しい子だよ」
「キヨさんったら……大げさすぎ」
 あゆは頬を赤らめる。
 こんなに人が多い場所で、いつものアレをやられるのは恥ずかしすぎる。
「謙遜も大概におし。あんたはね、この世に舞い降りた天使なんだよ」
 あゆの予感は的中し、キヨはどこか陶酔したような表情で、いつもの決め台詞を口にした。
「あ、いた。キヨさん」
 そのとき後ろから男性の声がした。
 目線をあげたキヨの顔が、ぱっと華やぐ。
「おや、早いね。もう来たのかい」
(ん……?)
 何気なく振り向いたあゆは、背後にいた男性を見た瞬間、自分の目を疑った。
(わあ……すごくきれいな人……!)
 何かを見て、呼吸が止まるかも、なんて思ったのは初めてだった。
 それぐらい、その人のルックスは常人離れしていたのだ。
 白シャツにジーンズ、そして黒いダウンジャケットというカジュアルなスタイルが、長い手足や、完璧なほどに整った小さな顔を、程よく引き立てている。
 背筋の伸びた立ち姿からは、そこはかとない品があって、まるで彼の周りだけスポットライトが当たっているみたいだった。
 ぼーっと見とれていたら、キヨが話しかけてきた。
「あゆちゃん、紹介しとくわ。この子ね、宗介(そうすけ)って言うんだ。27歳独身彼女なし。どうだい。いい男だろ」
 なんと、イケメンはキヨの知り合いだった。
「あー、もう、そういう雑な説明の仕方はやめてほしい」
 宗介と呼ばれた男性は苦笑いしながらそう言うと、今度はあゆに視線を向けた。
「初めまして」
 よく通る声で挨拶をされ、あゆはドギマギとしながら、
「初めまして」
 と挨拶を返した。
 男性はあゆをまじまじと見つめてきた。
 切れ長の目と視線がぶつかり、それだけで心臓がどくん、と跳ねる。

ご意見・ご感想

編集部

あの時こうしていたら、なにか変わっていたかな?
そんな経験が、あなたにもありませんか?

ヒロインあゆちゃんは、ものすごく良い子です!
上司からの信頼も厚く、困っている人を放っておけない優しい子なんです!
しかし、過去の出来事がきっかけで重度のネガティブに……(´;ω;`)
頑なになってしまった彼女の心を、宗介さんは強引にも優しく!甘く!
蕩けさせていきます!!

果たして、あゆちゃんはネガティブを乗り越え、
宗介さんの愛を掴むことができるのか!?
奥手乙女の、溺愛ストーリー♪
ぜひお楽しみください☆

2016年10月5日 11:34 AM

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