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色々教えてあげるよ~365日、旦那様と濃蜜な夜を~

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  • 作家如月一花
  • イラスト繭果あこ
  • 販売日2017/02/28
  • 販売価格400円

父の会社の為に新海グループの跡継ぎ・学と結婚することになった真美。何も取り柄のない自分とはつり合わないという不安を感じつつも、学との新婚生活をスタートさせた真美だったが…それは学から甘く激しく求められる日々の始まりだった。
「仕方ないだろ? 真美が可愛いから」──愛を囁かれ強く求められる毎日。その激しさに戸惑い、時に友人に相談しながらも、優しい学と幸せな新婚生活を送っていた真美。しかし、そんな真美の元に突然現れた女性が口にしたのは驚くべき言葉だった!
優しい旦那様の奔放な真の姿に、不安と困惑、嫉妬、様々な感情が渦巻き、身も心も翻弄される真美。ふたりの新婚生活の行方は──?

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料亭で、慣れない着物と正座にもじもじしながらも必死にじっと話が進んでいくのを聞いていた。
 止めることなんて出来なかった。
「じゃあ、後は若いふたりに」
 そう言ったのはお父さんだった。
「よろしく、真美(まみ)さん」
 目の前で微笑む新海(しんかい)さんは、場慣れしているかのように動じていない。
 私なんて出される料理を食べることすらままならないのに。
 よろよろと立ち上がり笑みを見せたものの、その後どうしたらいいのかと痺(しび)れた足をよろめかせながら立ち尽くすと、新海さんはそっと私の手を引いてくれた。
「中庭でも歩きましょうか」
「はい」
「足元、気を付けてください」
「すみません」
「すみませんより、ありがとうの方が嬉しいです。これから夫婦になる予定なんですから」
 平然とそんなことを言った新海さんを思わず見つめた。
 新海グループの跡取り息子が、こんな中小企業の娘でなんの取り柄もない私で納得していいのかと言いたいけれど、喉はカラカラだし緊張して何も言葉は出てこなかった。
 そんな私を見ても、新海さんはニコリと微笑み手を優しく引いてくれると、ふたりで中庭を散策し始める。私や会社との関係性なんてまるで考えていないみたいに優しく、その行動に一々鼓動が早まる。
 草履も慣れない、着物だって慣れない、なにより男の人からエスコートされるように歩くことが一番慣れないのだけれど、それをそつなくこなす新海さんに自然に惹かれてしまい、お見合いに反発していた心も自然と動いていた。
「緊張したせいか喉が渇いたな。何か飲みませんか。喫茶室が近くにあったと思います」
「……はい」
 掠(かす)れた声で答えると新海さんは「緊張していますね」と私に優しく笑みを向けてくれた。
 トクトクと心臓が鳴っていたのが、次第に早鐘のようになると一気に恋に落ちてしまいそうな感覚になる。
 この人が、私の旦那さまかもしれない。
 瞬間的に思ってしまった。
 そもそも新海さんとのお見合い話をされたのは突然だった。
 いつもの食事の後にソファでくつろいでいた時のことで、ちょっと見てみろと写真を渡され、お見合いをしてくれないか? とお父さんから言われたのだ。
 その時は、冗談だろうなんて思って写真を見つめて断るつもりでいた。
 黒い切れ長の瞳と整った少しくせ毛の黒髪が印象的で、鼻筋も通って綺麗(きれい)な顔と色気がある人だと感じた。おまけに着ているスーツも仕立ての良い物だと写真越しでもすぐに分かった。
 どうしてこんな人がお見合いを? 必要ない、そう言おうとしたら遮るようにお父さんは言ったのだ。
「会社の為に結婚してくれないか、彼と」
「え? 会社?」
 キーンと頭の中でお父さんの言葉が反芻(はんすう)され始める。
 何を言っているんだろう、そういう気持ちと、断ったらどうなるのだろうかという不安から、じっとお父さんを見つめた。
「もういい歳だろ?」
「まだ、25歳だよ」
 恐る恐る言ってお父さんの出かたを慎重に見るけれど、様子は変わらずにこやかだった。
「相手の新海学(まなぶ)くんは30歳だから、丁度いいじゃないか。しかも、新海グループの跡継ぎだぞ。玉の輿だ、玉の輿!」
「そうかもしれないけれど」
 やっと、このお見合いがどんな意味を持つのかが分かり始めてきて、私は俯いた。

ご意見・ご感想

編集部

「会社の為に結婚してくれないか、彼と」

父から突然切り出されたお見合い話…
お相手は大手新海グループの跡取り息子・新海学さん
玉の輿だと笑う父をしり目に、複雑な気持ちのままお見合いに臨んだ真美ちゃんでしたが…

──この人が、私の旦那さまかもしれない。──

一目見て瞬間的にそう思うほどの恋に落ちてしまうのです(/ω\*)

彼は優しく微笑み、真美ちゃんをエスコート
その何気ない仕草も紳士的な振る舞いも真美ちゃんの胸を高鳴らせます…

素敵な旦那様に優しく愛を囁かれ、激しく求められる幸せな新婚生活を送っていた
真美ちゃんですが、その生活はひとりの女性のある言動によって変化し始めます

愛されることで知った気持ち、愛することで芽生えた感情、
疑って、信じて、傷つきながら真美ちゃんが知った想いとは……?

奔放な旦那様に身も心も翻弄される新婚生活の行方をぜひご覧ください!

2017年2月28日 9:38 AM

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