夢中文庫

純情姫の初恋レッスン~憧れ上司の甘い誘惑~

  • 作家黒羽緋翠
  • イラスト中田恵
  • 販売日2015/12/08
  • 販売価格300円

「俺が怖いか……? でも、おまえがかわいすぎるから止まらなくなった」上司である遼介に片思いをしている茉莉花は、社長から直々に息子との見合いを持ちかけられる。悩む茉莉花。ある日、ふたりきりの残業中、遼介から見合いを勧められた茉莉花は、遼介への気持ちを打ち明けられなるわけもなく、「恋愛をしたこともないのにお見合いなんて考えられない」と答えると――「恋愛をしたことがなくてためらっているのなら、俺がすべてを教えてやる」憧れの上司から教えられる甘い初恋レッスンはどんどんエスカレートして……。はじめはドキドキしつつも、女性らしく花開いていく茉莉花。そんな中、社長の息子が社内にいるという噂が立ち……。


 昼休みが終わったオフィス内で、三谷茉莉花(みたにまりか)はパソコンから目を離し、クリーム色の壁をちらりと見る。
 そこで時計の針が二時四十分を指していることに気づき、茉莉花は隣の席にいる渡部深雪(わたべみゆき)に声を掛けた。
「深雪ちゃん、もうすぐ三時になるから早く行かないと」
「えっ? もうそんな時間なの?」
「うん、早くしないとお茶の時間になっちゃうよ」
「もう! しょうがないな」
 そんなことを言いつつも、深雪は素早くパソコン画面を保存し席を立つと、茉莉花に向かって微笑む。
 深雪の素早い行動に茫然としながら、茉莉花は彼女と同じように席を立った。
「もうすぐ会議から帰ってくるもんね。愛しの課長さまが」
「……っ、そっ、そんなんじゃないよ」
「顔を真っ赤にして、そんなことを言っても説得力がないわよ」
 からかうようにそんなことをいう深雪に頬を突かれた茉莉花は、とっさにうつむく。
 いくら隠そうとしても、すぐに顔に出てしまう自分が嫌になってしまう。
「おい、深雪。また三谷さんをいじめてるのかよ」
「あのね、どこをどうしたら私が茉莉花をいじめてるように見えるのよ」
「おまえとは全然ちがって純真だからな。三谷さんは」
 前の机にいた横田祐司(よこたゆうじ)がそんなことを言い出すと、とたんに深雪と口げんかになる。
 現在三ヶ月の恋人同士のふたりだが、付き合う前からこんな感じだった。
「横田に愛想を尽かしたら俺と付き合おうよ。深雪ちゃん」
「女の子が少ないシステム事業部は、男が選び放題だからな」
 周囲からそんな声が聞こえると、とたんに周りの社員たちが笑い出す。
 深雪がサバサバしている性格なので、男性が圧倒的に多いこの部署でも溶け込んでいる。
 そんな性格の彼女だからこそ、奥手な茉莉花とも部署に配属されてすぐに仲良くなった。
 いまでこそ一番の親友。それを部署の誰もが認めていた。
 そこで茉莉花は肩を叩かれて振り向くと、目鼻立ちの整った眉目秀麗な男性が人さし指を自分の唇に当てていた。
 茉莉花は彼のしぐさにトクンと胸が高鳴って、いまにも心臓が壊れてしまいそうになる。
「小澤(おざわ)課長、帰って来てたんですか?」
 社員のひとりが彼に気づき、声を上げると、先ほどまで騒がしかった空間が静かになる。
 小澤遼介(りようすけ)、三十五歳。このシステム事業部を束ねている課長だった。
「おまえらは俺が目を離すと本当に騒がしいな。おとなしいのは三谷だけか」
「課長。それを言うなら、私だって大人しくて可憐な女子です」
「おまえは十分、猿山に馴染んでるから安心しろ」
 遼介はまるでずっとその場にいたかのように部下たちを和ませると、彼らを仕事に集中させる。
 部下を思いやれる上司。
 それでいて仕事のできる男性なのだから、部下に慕われているのも当然だ。
「ほら、女子ふたりはお茶を入れてこい。猿どもが首を長くして待ってるぞ」
 遼介はそう言いながら、茉莉花の頭を撫でて笑みをこぼす。と、茉莉花の鼓動が跳ね上がる。
 そんなささいなスキンシップでさえ、ドキドキさせる要素でしかない。

オススメ書籍

美人アスリート猥褻薬物検査 ―試合前に打たれた悪夢の肉注射―

著者桜井真琴
イラスト

オレンジの超ミニスカートがひらりと翻り、甘い汗を吸った黒のショートスパッツがのぞく…。全日本入りのかかる決勝戦を前に、バドミントン界のアイドル、潮見麗香には個室トイレでのドーピング検査が待っていた。男の検査官から、必要以上に排尿を監視され、秘穴まで直に触られる屈辱の検査もようやく終了と思われたその時、男が正体を表した!

この作品の詳細はこちら