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これって運命ですか?~恋は湯けむりにまぎれて~

  • 作家乃村寧音
  • イラスト雪乃つきみ
  • 販売日2016/05/10
  • 販売価格300円

「わたしたちっていつも、こうなっちゃうんだね」大学のサークル仲間の俊介(しゅんすけ)とは付き合ってもいないのになぜか体の関係を持ってしまう麻衣(まい)。紆余曲折を経て、お互いに気持ちが通い合ったときにはもう卒業で、東京と大阪に離ればなれに。――それから四年……。彼氏を後輩に取られ、仕事にも失敗し、落ち込んでいた麻衣を同僚の女友達二人が温泉旅行に連れ出してくれた。ところがそこで俊介と偶然再会してしまう……驚き戸惑いながらもやはり俊介との会話は楽しくて、気持ちを揺さぶられる麻衣。でも、俊介はちょっと怒ってるみたい……。ねえ、これってやっぱり運命ですか? 遠回りな二人の温泉再会ラブストーリー。

仕事はなんだってそうかもしれないけれど、楽天的な人のほうが得をするんじゃないかと思う。
(あーあ。なんでこう上手くいかないのかなぁ)
 部長に呼び出され、叱責された。
 理由は、わたしが企画した商品が全く売れなかったから。品物は、トートバッグ。
 女性向けファッションが主の通販会社に勤めている。売れなきゃ怒られるのはいつものことだけど、こういうときに必要以上に落ち込まず、次はきっと大丈夫! と思える人じゃないと、たぶんこの仕事は向いてない。
(なんでかなあ。ターゲットも絞ったし、大人ナチュラル路線で素材にもこだわって。製作所さんもすごく評判のいいところだったのに。デザイナーさんもコピーライターさんもみんながんばってくれて。三十代の主婦層に売れるはずだったんだけどなあ。協力してくれた人たちに、本当に申し訳ないなあ……)
 しかしまあ、マーケティング通りに売れてくれれば何の苦労もないわけで、こういうことは往々にして起こる。売れるはずのものが売れなかった、という悲劇。
 入社してしばらくは販売を担当し、やっと去年から希望していた企画部に回してもらえた。せっかくのチャンスを生かしたいと、精一杯がんばっているつもりだ。でも、わたしの企画は当たり外れが大きいと思われているし、実際そうだ。当たるときに大きく当たってくれれば悩むことはないのだが、スマッシュヒット程度の当たりなので、評価は微妙だ。
 いつも、作戦は十分に練っているつもりだ。価格帯も間違っていなかったはず。でも……。
 今回もがんばった。遅くまで残業することもあったし、家に仕事を持ち込んでもいた。いろんな人に協力を仰いで……。折衝も骨が折れた。その結果が惨敗では、落ち込むな、と言われてもやはり落ち込んでしまう。
 沈みながら席に戻ると、斜め向かいのデスクで軽やかにキーボードを叩いていた後輩の香織(かおり)が颯爽(さつそう)と立ち上がった。
「麻衣(まい)さん、わたしこれから製作所へご挨拶に行ってきますね」
 細身の体に合わせたグレーのストライプジャケットに黒の開襟シャツ、ボトムは足が長く見える丈のクロップドパンツ。足元は常に七センチヒール。知的&クールな雰囲気の香織は、去年中途採用で入ってきた二十四歳だ。
 ほんと、キラキラしているなあ、と感心してしまう。メイクが崩れたりよれたりしているところも、見たことがない。わたしとは大違いだ。
 わたしは先に入社しているから、香織は一応わたしを先輩扱いしてくれるが、実際はわたしの数倍仕事ができ、根性の座り具合も半端ではない。入社してすぐ次々とヒット商品を企画し、社内の話題をかっさらった挙句、まぁこれはただの愚痴になってしまうのだが、わたしの彼氏もかっさらってくれたのだった。
 元カレの颯真(そうま)は二十八歳で、営業部一押しのイケメン男子だ。仕事もできるし、性格もいい。社内での人気も当然高かった。そんな颯真が、よく考えればなぜわたしなんかと付き合っていたのかが疑問だが、アタックしてきたのは向こうで一年くらい付き合っていた。

ご意見・ご感想

編集部

どこか冷めた恋愛観の麻衣ちゃん。
そんな麻衣ちゃんが唯一、熱くなれる相手が
学生時代のサークル仲間の俊介君なのです!!

カラダの関係になったのに!
卒業間際にもチャンスはあったのに!
お互い好意お持っているのに!

う~ん、毎回いい感じになるのに、
あと少しのところで上手くいかない……
もどかしくも目が離せない二人に
ソワソワ&ウズウズしちゃいますよっ((o(> <)o)) 是非是非! お楽しみください~♪

2016年5月10日 6:51 PM

乃村寧音

今回の作品は、ちょっぴりクールな麻衣ちゃんと、一見チャラ男風だけど実は詰めのきっちりした元バンドマン・現サラリーマンの俊介君の、すれ違い温泉再会ラブストーリーです☆

いつもクールな麻衣ちゃんなのに、俊介君にだけはなぜかガードが下がっちゃう。
だから話どころじゃなくなっちゃって^^
これって……どうしてなのかな?
その答えは、やっぱりそれが、恋だから。

そんな、どこにでもありそうで、カッコよくもない、運命の恋のお話です☆

2016年5月11日 9:25 AM

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