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ドS俳優は草食系!?~恋愛レベル0のシンデレラ~

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  • 作家桜庭えみり
  • イラストヤミ香
  • 販売日2017/04/25
  • 販売価格400円

脚本家を目指す結子は、26年間彼氏なしのおひとり様。
ある日、知人の真奈美から「新居が決まるまで息子を居候させてほしい」とお願いされる。
その相手は、何と今人気急上昇中の若手俳優・奏だった!
「異性と同居なんて絶対無理!しかも相手があの奏なんて!」当然断ろうとする結子だが、実際に会った彼はテレビで見るのとはまるで別人のような草食系男子だった……。
断りきれずに始まったふたり暮らし、生活する内に結子は段々と奏に心惹かれていくが、そんな生活はやがて終わりを迎えて――。
現実には魔法使いはいないし、誰でもがお姫様になれるわけじゃない。
おとぎ話ではハッピーエンドを迎える身分違いの恋、現実世界では一体どうなる?

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“──女は皆、硝子の靴を持っている。望みさえすれば、誰でもお姫様になれるのだ。”
「うー……書けないー……」
 机に突っ伏し、既に何度口にしたか分からない言葉をうわ言のように呟く。目の前に開いたノートパソコンの画面には昨夜から何度も推敲しては削除してを繰り返した文章が続きの入力を待っているが、指は一向に動かなかった。
 〆切間際だったローカル誌掲載の短い記事をようやく昨日編集部へ送り終え、途中で止まっていた脚本に改めて取りかかったのまでは良かったのだが、半日ほど経った今日の午後になってもほとんど執筆は進んでいない。応募を考えている、大手テレビ局が開催する新人脚本のコンクールの〆切まではもうあと一ヶ月半ほどしかないのだが、進捗はというとまだ半分にも満ちていなかった。
「テーマが大人の恋愛物なんて、私にはやっぱり無理だったのかなあ。正直ヒロインの気持ちもヒーローの気持ちもいまいち分からないっていうか、感情移入できないっていうか……。でもプロとして脚本家を目指すなら、これは苦手だから書けないなんて逃げられないしなー。まして、恋愛物なんてほとんどの脚本の根幹だし。……うー、世の中は恋愛弱者に優しくない……」
 ぐしゃぐしゃと前髪を乱して呻く。十代の頃ならばいざ知らず、二十六歳にもなって未だに彼氏いない歴イコール年齢では自慢にもなりはしない。
 高校生のときに志した「脚本家になる」という夢を、大学を卒業した後も抱き続けて早数年。有名になんてすぐなれる、と若さ故の過大な自信と無謀さで突き進んできたが、一向に芽が出ない現実にさすがに目も覚めてきた。細々としたライターの収入だけでは日々の暮らしだけでもかつかつで、実家の両親からもそろそろ地元に戻ってきて見合いでも受けたらどうかと言われる始末だ。
「人気脚本家・加川(かがわ)結子(ゆいこ)! ってテレビとか雑誌とかにもばんばん取り上げられる予定だったのになあ……。全然入賞に掠りもしないなんて」
 正直、そこまで才能がないわけではないはずなのだ。実際審査で良いところまで進むこともある。だが最終的に落とされてしまうのはいつも同じ弱点。
──恋愛描写が弱く、リアリティがない。
 やはり本や映画などから学んだものだけではだめのようだ。自分自身に全くそういった経験がないから、どうしても嘘っぽいものになってしまう。
「いいじゃない、お伽話みたいな恋愛夢見たってさ……」
 王子様とお姫様が出会い、紆余曲折の末ハッピーエンドで終わる物語。はたまた、不幸な女の子が王子様に見初められて幸せになる、誰もが一度は夢見るであろうシンデレラストーリー。けれど、そんな物語はリアリティがないという一言で一蹴されてしまう。
「はあ……。今回の脚本がだめだったら……本当にもう、実家に戻って婚活でもした方がいいのかな……」
 深いため息をつくと、余計に心が落ち込んできた。気分転換にコーヒーでも煎れようと立ち上がりかけたところで、不意に訪問者の来訪を知らせるドアチャイムが鳴った。

ご意見・ご感想

編集部

女の子の憧れ『お姫様
キラキラ輝いて上品で幸せそうで。
色づいた赤い頬に透き通るような瞳、
身を包んでくれる軽やかなドレスと華奢な靴――

こんなふうになりたい!
純粋にそう思っていた筈なのに、
いつからか現実に押し流され着飾る余裕もなく生きることに必死になって。

誰もが身に覚えのあるジレンマや痛みを抱え生活する結子
夢を追い続ける強さと諦めかけてしまう弱さ、
両方の気持ちの狭間で迷っているからなおさらウマくいかなくて辛い。

「リアリティに欠ける」
次こそはと挑む心も突き刺さる一言で折れかけているところに……

王子様のような、いえ、いや、リアルプリンス!!!なイケメンさんが舞い込みます。
タイトルの通り「ドS俳優」な彼は……しかし……ど……え……す???(*゚ω゚*)
ではない!?
素の彼の愛らしさ(*ノωノ)
優しくて礼儀正しい「イイ人」、それがくん。

でも、結子と奏くんを見ていると、「イイ人」で終わっちゃだめだ!!
そんな気持ちになります\( ‘ω’)/

応援の気持ちが湧き上がって止まらない、
恋をする気持ちの大切さが溢れ出てきゅん♪としちゃう、
二人の行方をお見逃しなく!!

2017年4月25日 9:59 AM

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