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ヤンデレ幼馴染から逃げる5つの方法

  • 作家佐久良慶
  • イラスト繭果あこ
  • 販売日2017/01/31
  • 販売価格300円

大学生の京子の幼馴染は、スタイル良し、ビジュアル良しの若手俳優・篠崎研哉。小中高さらに大学まで、毎朝一緒に登校し、同じ授業を受ける日々…。ただの幼馴染なのに、まるで恋人同士のような距離感に疑問を持った京子は、そろそろ「幼馴染離れ」をしようと決意する。偶然にも同じ趣味を持つ男子に話しかけられ、新しい友達を作ろうとする京子だったが、そこへ現れた研哉に自宅へ連れ去られ──!?
「俺のことだけを見て、俺だけを頼っていた京子に戻るまで……ここにいてもらう」
彼の目の奥で揺らめく嫉妬の炎…閉じ込められ、強引に刻み込まれる愛のしるし。盲目的で激しい束縛から逃れるために京子が考えた方法とは──?

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プロローグ
 セミの鳴き声が聞こえ始めた、小学校一年生の初夏。中途半端な時期に転入した私は、クラスに馴染めずいじめられていた。
「あれ……?」
 テスト前に消しゴムを隠され、血の気が引く。
 どうしよう、これじゃテスト受けられないよ……。
 相談する友達もおらず、一人で慌てていたら後ろに座っていた男の子に声をかけられた。
 名前は……覚えてないけど、クラスで一番背が高くて、かっこいい子だ。
「大丈夫? 何かあった?」
「け……消しゴムが……」
「消しゴム、ないの?」
 そう聞かれ、私はこくりと頷(うなず)く。
「そっか。俺ので良かったら貸すよ」
「えっ……! でも、あなたはどうするの……?」
「簡単だよ、ほら」
 彼はそう言って、消しゴムを二つにちぎった。
「あ……ご、ごめん。私のせいで……」
「いいよ、謝らないで。こういうときはありがとうって言うんだよ?」
 にっこりと優しい微笑みを、私に向けてくれる。
「あと、俺の名前は篠崎研哉(しのざきけんや)。研哉って呼んで」
「ありがとう……研哉くん」
 これが、私と研哉の出会いだった。
幼馴染の彼と私の関係
 ピピピ、と目覚まし時計の音が遠くで聞こえる。
 朝、か……なんだか、懐かしい夢を見たなぁ。もう十年以上前の話だ。
 研哉とは、小学一年生からの長い付き合いだ。はじめは研哉くん、と呼んでいたはずだったけど、いつの間にか呼び捨てになっていた。
 家が近所ということもあって、小中高と毎日一緒に登校。休み時間もほとんど研哉と過ごしていた。
 あの頃はそれが当然で、一番安心出来ていたけど……今思うとちょっと変だったな。幼馴染だからって、あんなふうにずっと一緒にいるものじゃないよね。
……とはいえ、今は正常かというとそういうわけでもないんだけど。多分。
 さすがに大学は別々になるかと思ったが、驚いたことに同じ大学の同学部同学科に進学することになった。
 研哉は私より頭良かったはずなのに……なんでこうなったんだろう。
 受験はデリケートな話題なので本人に聞いたりはしなかったが、入学してから一ヶ月経った今でも、気になったままだ。
 そんなことを考えながらぼーっと家を出る準備をしていたら、一階から母の声が聞こえてきた。
「京子(きようこ)ー! もう出ないといけない時間じゃないのー?」
「あ……うん! 今行く!」
 大学まで電車で一時間半はかかるので、私は毎日早寝早起き。
 両親が一人暮らしを許可してくれなかったので、仕方ない。
「研哉は、一人暮らししてるんだけどなぁ……」
 仕事の関係もあって、研哉は今大学の近くに住んでいる。研哉の仕事は、芸能関係。いわゆる俳優というやつだ。
 高校生の時に気まぐれで応募したらしいオーディションで大賞を取ってから、研哉は俳優として色々な仕事をこなしている。でも学業優先ということで、受ける仕事はかなりセーブしているとこの間言っていた。
 その仕事と大学を両立するためにも、一人暮らしは必要だったらしい。
「じゃあ、行ってきまーす」
 母に挨拶をして、私は家を出た。

ご意見・ご感想

編集部

離したくない、離れたくない……
そんな純粋な思いが歪な形に変わって、降り注ぐ……

小学一年生からの付き合いの研哉くんと京子ちゃん
小中高、果ては大学まで一緒のふたりは、なにをするのも一緒でした。

しかし、恋人同士でもないのにべったりの状況を疑問に思っていた京子ちゃんは
幼馴染離れ」をすることに!
同じ趣味の男友達もできて、サークルにも誘われたのに……研哉君が登場!
男友達をひと睨み(¬ヘ¬)しつつ、京子ちゃんを自宅へ連れ去ってしまいます!

いつもの優しい幼馴染とは違う研哉くんが呟いた言葉、
十年以上かけたのに、たった一ヶ月でこんなことになるなんて……
その真意とは……?!

強引に刻み込まれる官能に翻弄され、
狂おしいほどの愛を囁かれる日々…
その束縛から逃れる方法は……? ぜひご覧ください☆

2017年1月31日 10:55 AM

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