夢中文庫

むぼうびな甘恋・誘惑コレクション

  • 作家朝陽ゆりね
  • イラスト中田恵
  • 販売日2016/10/26
  • 販売価格600円

デートに誘うって、好きってことだろ?
それも気づかないほど鈍感なの?――
小さな頃から絢子にべったりな5歳年下のいとこ、祥太郎。今では20歳の大学生なのに、キスしてきたり抱きついてきたり。
しかも通学のため絢子の家に居候。ま、昔からだし自然よね……と思っていたら、祥太郎の想いに気づいていなかったのは絢子だけ!
絢子が同期の遠藤とドライブに行くと聞いた祥太郎は耐えきれず……?
しかも、その遠藤を好きなのが絢子の同僚倫子。超美人で優秀なのに、自信が持てない倫子はずっと遠藤に片想い。
祥太郎と遠藤は絢子を、倫子は遠藤を好きだというけれど、絢子の気持ちは?それぞれの純愛が絡み合った四角関係はどうなる!?

第一章 いとこハわんこ
「絢姉(あやねえ)、やっぱ、おっぱい、おっきいよね?」
「こら!」
 いきなり後ろから羽交い絞めにして人のバストを掴むってどういう了見よ!
 と、思ってはみるけど、実際に口に出しては責めない私こそどうよ!?
「やめてよっ。それ、セクハラよっ」
「あれ、僕でもセクハラになるわけ?」
「当たり前じゃない。放しなさい!」
「そっかなぁ~」
「あっ」
 手を放すどころか、笑いながら顔をすり寄せたかと思ったら、頬にチュッて!
「祥太郎(しようたろう)!」
「いいじゃない、ほっぺたぐらい」
「こら! ──え?」
 耳元でなんか呟いたみたいだったけど、聞こえなかった。
「祥太郎、聞き取れなかった。なんて言ったの?」
「ん? やっぱりおっぱいデカいって言ったんだけど」
「祥太郎!」
「あははははっ」
 呑気に笑いながら手を放して、そばの椅子に座ったのは五歳年下のいとこの工藤(くどう)祥太郎、現在二十歳、理系大学生。専攻は私には難しくてよくわからない。
 東京の大学に通うってことで上京してきて、我が家に居候してる。結婚して家を出た兄の部屋が空いているから、居候はぜんぜんOKなんだけどね。
 しかも小学、中学、高校と、なぜか長期休みに入ったらホームステイのごとくやってきていたので、ぜんぜん、まったく、違和感がない。だから、大学通学に我が家を下宿先にしたいと言われた時も、家族全員「あ、そ、了解」という感じだった。
 それにしても……よっぽど東京が好きなのね。
 祥太郎は背が高くてガッチリ体型。しかも勉強も得意で将来有望。だけど……このなつきよう。頼り甲斐って意味ではいささか心配しているけど、家族は無用な心配だっていう。祥太郎はしっかり者だって。
……ホントかな? だって……今だって、ふわふわのしっぽを思い切り振っているのが見える気がするのに。
 あーでも、問題は祥太郎のなつき度だけじゃない。この私もそう。五歳も年下のいとこに、バスト触られて、頬にキスまでされて、それを怒る訳じゃなく、仕方ないなぁ~とか思っているから始末に負えない。実際イヤじゃないから困ったものだわ。
「絢姉、コーヒー入ったよ」
「……ありがと」
 祥太郎……こうやって眺めていると、グレート・ピレニーズ……って思わず言いたくなるのよね。
 大型で穏やかで人懐っこい、真っ白のふわっふわの犬がいるじゃない? アレを思い出すのよ。
 私にとっては、わんこ! って感じのいとこ君。
「仕事、忙しそうだね」
「まぁね。でも、今週までだから。来週からまた一ヶ月マシになる」
「だね、そういうサイクルだったね」
 経理なんて、いきなりトラブル&ハプニングがなければ、毎月することは決まっている。ルーチンワークってこんなもんよ。けど、今は月末締めの時期だから、残業は仕方がない。そういうわけで、残業から帰ってきて、これから食事って時に後ろから羽交い絞めにされたんだ。まさしくレンジの前に立っている時に。
「でも、コーヒー入れるの早いわよ。これからって状態なのに」
「よく言うよ、冷凍のピザ、チンしてる人が」
「……」
 スープでもいいじゃない……とは言わなかった。この時間だし、カロリーを考慮すればスープよりコーヒーのほうがいい。ほんのわずかな差であっても。

ご意見・ご感想

編集部

天然(!?)で鈍感な絢子
お仕事では決してそんなことはないのですが…(←強調)
恋愛のこととなると、モテてる自覚ナシ?…やっぱ天然…

温かく優しく、そして熱っぽく絢子に愛を注ぐ年下祥太郎クンも、
さすがに気付いてもらえな過ぎて行動を起こします(ドキドキドキドキ)( *´艸`)

絢子は同期の遠藤君にも愛されています。
…が、遠藤君に片想いをしているのが絢子の同僚倫子ちゃんだという(;’∀’)

素敵なキャリアウーマン的美人っぷりを醸し出す倫子ちゃんですが、
実はとっても純情で……?

四人が織りなす、くすぐったくも切ないラブストーリー♪
この機会にぜひ、ボリューミーな合本版でお楽しみ下さい!!!
【挿絵入りです】

2016年10月26日 12:04 PM

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