今頃気付いたってダメ、逃がさないよ。お姫様みたいに可愛がってあげる―― 神戸律花はバイト先で見かける澄田幾月を気にしていた。 整った容姿に反し、だらしない生活のようだから。 そんな彼がある夜道端で座り込んでいる。 親切心で送ってあげた律花は、なぜ見ず知らずの相手にそこまでしたのか、答えが見つからないまま幾月に押し倒される。 ダメだと分かっていても身体は素直に反応し、幾月の手に、唇に翻弄されてゆく。 格好とは不釣り合いな豪華マンションで暮らしている幾月は何者なのか、律花をずっと前から知っていた? 容赦なく与えられる快感とともに明らかになる二人の関係。 お願い、触れて、もう離さないで――この気持ちの答えは……?