「次の旅は、神の加護があらんことを」昼間は儚く美しい伯爵令嬢を演じるリッカは、深夜の街に蠢く『人ならざる者』に祈り、銃を向けた──。一八八八年イギリス・ロンドン。貧困街イーストエンドを舞い、銀色の短剣と小型銃を手に夜を駆ける少女の名はリッカ・ウォルディ。二年前に起きたとある事件により、十歳で家族を失った彼女は、〝個性豊かな〟使用人たちと邸で暮らしながら、夜は執事のレイと共に事件により生まれた哀しき者たちを狩り続けている。『死霊術』にまつわる秘密を抱えたお嬢様と執事は平穏な幸せを取り戻すため、今日もロンドンの夜に消えていく──。話題のweb小説を電子書籍化。書き下ろし番外編収録!