「莉乃ちゃん。今までありがとう」──そんな一言を残し『tete-a-tete』(テテ・ア・テテ)を閉めて姿を消してしまった千紘。莉乃は叔父に千紘を連れ戻すための協力を求め、東京へと向かう。高級老舗フレンチレストラン『シェ・シノヅカ』で千紘の秘密に触れた莉乃は、叔父とともに、千紘の父であり──フレンチの巨匠である篠塚一美シェフに会いに行く。道理なんて知らない! 我儘でいい! 自分勝手でいい! 遠慮なんてもうしない! 無茶だろうと押し通す! 本当に好きなものは、なりふり構わず手に入れなきゃいけないんだってわかったから! 莉乃の奮闘が、篠塚シェフの心を動かして──? 癒しの物語、感動の最終巻!