夢中文庫

猫耳えっち。 ~副社長と秘密の時間~

  • 作家ひなの琴莉
  • イラストまろ
  • 販売日2015/5/26
  • 販売価格300円

男性経験・恋愛経験ゼロの莉奈子は、精一杯のお洒落をして憧れの人である同僚をbarへ呼び出して告白するも撃沈。ひとり置いて行かれて泣いていると「大丈夫ですか?」と男性が声をかけてきた。その人は……なんと、自分の会社の若手イケメン副社長だった。慰めてくれて帰りにキスをしてしまう。優しかった副社長は、次の日から強引なことを言ってくるようになり、身体の関係になってしまった。そして、副社長は大の猫好き。猫耳や首輪をつけられて『にゃあ』と喘ぐように言われる。猫じゃらしで身体を弄られて、莉奈子は快楽の世界に落ちていく。身体の関係と、恋心で揺れるアラサーOLのちょっぴりエッチな恋愛小説。

「あ……っ、あ……っ、あんっ、いや……っ、あああっ!」
「真宮(まみや)さん。『あん』じゃなくて『にゃあ』だろう。気持ちよくなってくれて嬉しいけど、言うことはちゃんと聞いてほしいなぁ」
くすっと笑うと副社長は莉奈子(りなこ)をソファーの上に乗せて、背もたれに手をつかせた。お尻が強調されるような体勢になる。
「猫らしい曲線でたまらない。ずっと触れてみたかったんだ」
莉奈子の柔らかい尻に頬ずりし始める。
ひも状のショーツに猫のしっぽが付いている奇抜なデザインを好んでいるようだが、莉奈子は理解できない。ただ、触れてくる手や唇は優しくて溺れてしまいそうになる。
ショーツの上から副社長は果実を掌で包み込むように触れてきた。電流が流れるような甘い痺れに心臓が早鐘を打つ。揉みほぐすように刺激をされると、身体の力が抜けてきた。
猫耳としっぽ。
喘ぐ時は『にゃあ』。
これが莉奈子と副社長のセックスのルール。
「にゃあ、にゃあっ……にゃあああん、にゃあっ……」
素直に気持ちいいと鳴けば副社長は悦びを与えてくれる。じんじんと疼く場所に熱が溜まっていくと、莉奈子はあっという間に快楽の波に飲み込まれてしまった。


真宮(まみや)莉奈子(りなこ)は会社近くのホテルの最上階にあるバーにいる。
広くて色んな人が談笑しているが、薄暗くてあまり他人は見えない。
あずき色で座り心地のいい椅子に腰をかけて、東京の夜景をぼんやりと眺めていた。丸いよく磨かれたテーブルを挟んで向かい側に同じソファーがある。これからそこに、今まで思いを寄せてきた社内の同僚が座るのだ。
ふたりきりで会う約束をやっと取り付けた。
緊張しながら待っている。莉奈子は乾いてきた唇をそっと舌で濡らした。
莉奈子は一人っ子で大事に厳しく育てられたせいで、二十八歳だというのに恋愛・男性経験ゼロ。しかし。こんな生活にピリオドを打ちたいと告白する決心をしたのだ。
付き合ってもらえるならば、どんなに幸せだろう。
どこにデートに出かけようか。甘い妄想をして頬を緩めていると、そこに意中の人、武藤(むとう)が来た。
武藤と莉奈子は同期であり、入社当時から思いを寄せている。仕事が出来てリーダーシップのある武藤に気がつけば恋をしていた。
二十二歳に入社してもう六年。なかなか告白する勇気が出ずにいたが、やっと決心がついた。
「おう、お待たせ」
告白されるなんて思っていないような素振り。
店員にビールを頼んで一息つくと、武藤は笑顔で莉奈子を見つめた。
「私服可愛いじゃん」
「あ、ありがとう」
制服から私服に着替えた莉奈子は精一杯のお洒落をしている。真っ白のシフォンワンピースにメイクも頑張った。
二重にツンとした鼻。薄い唇。猫っぽいと言われる莉奈子は、ピンク色のフレームのメガネをかけている。普段はあまり目立たないOLだ。
運ばれてきたビールと赤い色をしたカクテルでカンパイをする。
「で、話ってなんだ? 真宮が呼び出すなんて珍しいな」
「あ……うん」
告白しようと思ったのだが、なかなか言えない。
告白して振られてしまったら、明日からどんな顔をして会えばいいのだろう。
散々悩んで今日告白すると決めたのにいざ目の前にすると言葉が出ない。
一向に何も言わない莉奈子に武藤は若干苛立っているようだ。これ以上時間を取らせてはいけないと思い口を開く。
「私たちって唯一の同期じゃない? みんな辞めちゃったりして……寂しいよね」
「もしかして真宮も辞めるつもり? やめてくれよ、寂しいんだからな。なんだかんだ言って心を許せるのはお前くらいしかいないしさ」
(こんな嬉しいことを言ってくれるなんて期待しちゃうじゃない。もしかして武藤も私のことが好きなのかも)
変な勇気が湧いてきた莉奈子は思い切って言ってしまおうと心に決めた。
「実はね。……けっこう前から武藤のことが好きだったの。もしよければ、私と付き合ってもらえませんか?」
武藤は一瞬驚いた顔を見せた。
予想外の告白だったのかもしれない。
そして次の瞬間、豪快に笑い出す。
「あはは、冗談だろ? で、何か悩みがあるのか? ほら、言ってみろ」
本気の告白をこんな風に受け取られるなんて思わなかった。真剣な表情で莉奈子は訴える。
「冗談なんかじゃない。ずっと、ずっと、武藤莉奈子になることを夢見ていたの。武藤と結婚して子供をふたり産んで……」
必死で言ってから我に返る。
明らかに武藤は引いていた。顔からは笑顔が消えて、軽蔑するような眼差しを向けられる。
「ごめん。悪いけど、真宮のことそんな風に思ったことない。ひとりで結婚することまで考えてたのか? お前のこと友達だと思うからはっきり言うぞ。……キモいぞ。あははは」
楽しそうに笑っている武藤。
言われた通り気持ち悪いかもしれない。
「ストーカーになるんじゃないぞ? お前、顔もいいし、性格もいいんだから自信を持って男を見つけろ。紹介してやるか?」
まったく自分に気がないことを知って、莉奈子は自分がショックを受けていることに気がついた。さらに落ち込むことを言う武藤。
「俺、来月結婚するんだ。まだ内密にな。告白されても気にしないタイプだから、いままで通り友達でいようぜ。結婚式も来てくれよ。じゃあ、これからも同僚としてよろしく!」
「あ……うん」
さっぱりとしているところが好きだったけど、呆気無く六年間の片思いは終わってしまった。武藤はこれから彼女とデートがあるらしく、莉奈子をひとり残して帰ってしまった。

気持ちを落ち着かせようとカクテルを一気飲みする。ホテルのバーで値段の高いアルコールばかり。でも、今日は思い切り酔っぱらいたい。
実家暮らしでお金に困っているわけでもないし、失恋を忘れるために贅沢してしまおう。
アルコールはあまり強くないが、おかわりをする。
三杯目を飲んだ頃、夜景が揺れているように見えた。
目がくるぐる回りだして気持ちが悪い。
「……好きだったのに」
小さな声で呟いて涙をぽろりと流す莉奈子。
武藤は告白されても平気だと言っていたが、莉奈子は神経質なところがあり、いっぱい気にするだろう。
明日からどんな顔をして出社すればいいの?
絶望的な感情に支配されていく。
「ここ、いいですか?」
聞き覚えのある声がして視線を上げる。
「……ふ、副社長……」
びっくりして涙が止まってしまう。
まだいいと言っていないのに勝手に目の前のソファーに座った。
服織(はおり)諒太(りょうた)三十三歳。一八十センチを超える長身で鍛えられた身体に質感のいい生地のスーツを着こなしている。靴もネクタイもどこかのブランドの物だろうがとても似合う。前髪が長めのショートに、奥二重。鼻が高く形のいい唇。
老舗電気メーカーの副社長である服織は、社内でも女子社員に大人気のサラブレッドだ。

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