夢中文庫

消えない恋心、君だけを愛してる

  • 作家泉怜奈
  • イラスト夢志乃
  • 販売日2016/05/09
  • 販売価格500円

「俺は独占欲の強い男だ。一度だけだと? 冗談じゃない……毎日俺の欲望が収まるまで未央を求める。それに耐えられるのか?」――勤め先のCEOで姉の元カレ・和己に10年間片思い中の未央は当然、恋愛経験ゼロ。ずっと想いを秘めて和己のそばにいた未央だったが、突然、彼が結婚するという噂が……。焦った未央は自分を捧げるために彼を誘惑しようと一大決心。捨て身の未央の誘惑に和己の独占欲はむき出しに。タガが外れた彼に甘く激しく愛されて、彼から与えられる悦楽の虜になってしまう未央。でも彼はいまだに姉に未練があるようで……。片思いだと思い込んでいる未央が知った真実は? 愛とエロスそしてハートフルラブコメディ!

青天の霹靂
 それは突然やってきた。
 24年間の人生で、一大決心をしなければならない決断の時。
 ゆるーく、事なかれ主義で生きてきた私が、初めて自分の人生が崩壊していくのを感じた。人生初、窮地に立たされ、はっきり言って絶望している場合じゃない。
 何とかしなくては!! ああ、決意しなくてはならないその時が来てしまった!!
 ドキドキとうるさいほど心臓が早鐘を打ち始め、冷汗が背中をつーっと流れ落ちる感触に身震いした。
 傍に居るだけでよかった。声を聞けるだけで幸せだった。目が合ったものならそれこそその日一日ドキドキしっぱなしで、雲の上を歩いてるみたいにふわふわしてしまう。実際に雲の上を歩いたことなどないけれど……。まぁそんな感じになるのである。
 それほど心ときめかせる片思いの相手は勤め先の社長、CEOで姉の元カレだったりする。
 うん、まぁ複雑な人間関係ではある。
 何がそんなに苦境かというと、CEOで姉の元カレで、私の10年来の片思いの相手、葛本和己(くずもとかずみ)が、け、け、結婚するって!
 その噂(うわさ)を聞いた時、私の視界が大きく揺れたのは、あまりのショックで眩暈(めまい)を起こしたのか、それとも地震があったのか、実際のところわからない。それほどの衝撃だったのだ。その後、私の頭によぎった言葉は “一大決心をしなければならない” だった。
 14歳の時から彼一筋、しつこいと思うけど今までずっと思い続けてきた人が結婚なんかしてしまったら……、私の人生は崩壊するに等しい。どうしていいのかわからず途方に暮れてしまう。
 和己さんが姉の七未(なみ)と別れたのが5年前、私が19歳のころだったなぁと、視線を遠くへやりながら回想する。
 和己さんが結婚する相手は姉しかいないと思っていた。そうなれば義理の兄になり、家族になる。それを私は受け入れていた。
 他の誰かじゃなくお姉ちゃんと末永く幸せになってほしい。そう思っていたのに! それなのに! それなのに! お姉ちゃんはなんと和己さんを振ったのだ!! 結婚したくないって。だから別れるって!! そんなのあり? あまりに勝手じゃない? 5年も付き合っておいて、プロポーズされた途端逃げるなんて! ありえない!!
 普段温厚な私だってこの青天の霹靂に怒り心頭だったわよ。今思い出しても涙が出てきてしまう。
 その時のことを思い出すと息苦しくなり、また頭がくらくらしてくる。あまりに感情が昂(たかぶ)りすぎてしまい過呼吸気味になってしまったようだ。深く息を吐き気持ちを落ち着けようと試みる。
 和己さんが他の誰かと結婚してしまったら、この気持ちは封印しなくてはならない。
 そんなこと私にできる?
 自問した途端答えが即座に浮かんでくる。──出来ない!
 また振出しに戻り途方に暮れた。
 封印しなくてはならないなら、最後に、どうしても彼に叶えてほしいことがある。この私の願いは、彼じゃないと叶えられないことなのだ。
 14歳のときからずっと片思いだったものだから、誰とも付き合ったことがない。恋愛なんてしたことがないのだ。つまり、未だに私は処女である。和己さんを忘れなければいけないなら、その前に処女を捨ててしまいたい。初めては彼がいい。いや、彼じゃなきゃ嫌だ!
 だから…だから……、一大決心をするのだ。
 彼に、だ、だ、抱いてくださいって……お願いしようって。和己さんじゃなきゃ嫌なんです。初めては和己さんが好(い)いんです。って、頑張って言うのだ。言わなきゃいけないのだ。
 感情が昂りすぎて、涙がジワリと溢(あふ)れ視界を歪める。
 もう盛大に号泣したい気分だ。
 社長室のドアをじっとりと見つめながら、今行こうか、それとも出てくるのを待とうか? と思案する。
 秘書課の自分のデスクの真横を向けば社長室のドアがある。彼はまだその中にいる。私以外の秘書課の先輩たちはもう帰ってしまったので、今がチャンスなのだ。
 ああ、どうしよう!!

ご意見・ご感想

編集部

お姉ちゃんの元カレを思い続けて10年の片思い……

自由奔放な姉に対して、大人しい平和主義な妹ちゃんのハズが、
実は猪突猛進型の未央ちゃんが可愛らしいっ(>ω<)

ずっと和己さんに片思いで恋愛経験ゼロなのに、
和己さんの結婚のウワサに大胆な行動に……!!
一生懸命に和己さんを誘惑する姿、微笑ましいです。
必死すぎてまさかの事態に陥ってしまいますが(笑)
そんなところも含めて愛らしさでいっぱいなヒロインです!

未央ちゃんの片思いの行方、ご期待ください♪

2016年5月9日 2:51 PM

泉怜奈

夢中文庫さまから4作目を出させていただきました、泉怜奈です♪

今回は初のラブコメ♡

ラブコメ、初めてなんです。
ラブコメ風なちょっと軽い感じで書くことはあっても、ラブコメを意識して書いたのは初めてなんですね。←ラブコメ、ラブコメってしつこいですがw

しかも処女を扱うのも初めてなんです。(ちょっとこれ、誤解を呼びそうな文字列ですが……(;´・ω・)これも苦手だったりしたんですが、今までやらなかったことをここでどーんと、克服しました!

苦手だと思っていたラブコメですが、書いてみるとノリにノッてしまい、おまけSSまで書いてしまいました\(^o^)/

きっと楽しんでいただけるはず♪

よろしくお願いします♪

2016年5月10日 5:54 PM

オススメ書籍

蜜罠~盲愛の枷に囚われて~

著者深志美由紀
イラスト夢志乃

今頃気付いたってダメ、逃がさないよ。お姫様みたいに可愛がってあげる――
神戸律花はバイト先で見かける澄田幾月を気にしていた。
整った容姿に反し、だらしない生活のようだから。
そんな彼がある夜道端で座り込んでいる。
親切心で送ってあげた律花は、なぜ見ず知らずの相手にそこまでしたのか、答えが見つからないまま幾月に押し倒される。
ダメだと分かっていても身体は素直に反応し、幾月の手に、唇に翻弄されてゆく。
格好とは不釣り合いな豪華マンションで暮らしている幾月は何者なのか、律花をずっと前から知っていた?
容赦なく与えられる快感とともに明らかになる二人の関係。
お願い、触れて、もう離さないで――この気持ちの答えは……?

YAHOO!JAPANブックストアで購入
BookLiveで購入

この作品の詳細はこちら