夢中文庫

天然乙女はドS社長のお気に入り!~誘惑するつもりが甘い罠にはまってしまいました~

  • 作家黒羽緋翠
  • イラスト早瀬あきら
  • 販売日2016/08/01
  • 販売価格500円

「おまえが誘惑していいのはこの俺だけだ」プレイボーイ社長として有名な昂輝にひそかに憧れている千紗は、会社に忘れものを取りに行った夜、好奇心から社長室を覗き『ある光景』を見てしまう。急いでエレベーターに乗り込むが、追いかけてきた昂輝とふたりきりに……。「おまえに責任を取らせてやるから、覚悟して会社に来い」と言いわれ、クビを覚悟するものの、なぜか社長専属秘書に指名され――。総務課に戻りたい千紗は「社長をメロメロに誘惑しないと、総務課に帰れない」という友人の言葉を真に受けてしまう。さらに「俺を上手に誘惑できれば、総務課に帰してやってもいいぜ」と言い放たれ、千紗は昂輝を誘惑することになってしまい……。


「千紗(ちさ)、早くしないと昼休みが終わっちゃうよ」
「まっ、待って! 小春(こはる)ちゃん」
「早くしないと、オムライス定食が売り切れちゃうぞ」
「やっ、やだぁ……」
 昼休みになった高梨商事(たかなししようじ)の総務課で、川崎(かわさき)千紗は同期である安藤(あんどう)小春に声をかけられる。
 大好きなオムライス定食が食べられないとなると、午後の仕事が憂鬱になってしまい、元気も出ない。
 そう考えたとたん、千紗はいてもたってもいられず、泣き出しそうになった。
「千紗は本当に、オムライス定食が大好きなんだね」
「だって……、あのふわとろの卵は絶品だもん」
「はいはい、ならさっさと社員食堂に行かないとね」
 書類を片付け終えた千紗はあわてて小春に近づくと、総務課を後にする。
 二十二歳になっても、色気より食い気と言うのは乙女としては微妙だが、いまの千紗にはどうでもいいことだった。
 そこで綺麗(きれい)な女性秘書を連れた、眉目秀麗な美しい男性の姿を目にし、胸がドキリと高鳴った。
──高梨昂輝(たかなしこうき)、三十七歳。祖父の代から会社を引き継いだ、敏腕社長である。
 千紗は彼についてそれぐらいのことしか知らなかった。
「我が社の社長サマは、あいかわらず秘書をはべらせていらっしゃるわね」
「社長が秘書と一緒にいるのは当然だよ?」
「あのね、千紗。社長はかなりのイケメンだけど、その性格は最悪なの!」
「そうかなぁ?」
「千紗みたいな純真無垢(じゆんしんむく)な子は、絶対に近づいちゃいけません」
 小春はことあるごとにそんなことを言うが、そもそも、自分が社長とお近づきになれるはずがないと思う。
 なのに、どうして小春がそんなことを言うのか、千紗にはその理由がわからなかった。
 遠くから見る彼は立ち振る舞いもなにもかもが大人の男性に思えて、憧れてしまう。
「ほら、社長に見とれていないで、早く社員食堂に行こう」
「うっ、うん……」
「早くしないとオムライス定食が本当に売り切れるよ」
「…………」
 さっきまで大好きなオムライス定食が売り切れてしまうことが不安だったのに、それ以上にもう少しだけ彼を見ていたいと思う。
 そんな自分が不思議でたまらず、千紗は後ろ髪を引かれながらも、小春の後を追いかけていた。
──獰猛(どうもう)な視線が、獲物を捕らえていることにも気づかないまま。
 社員食堂に到着し、千紗はオムライス定食がすでに売り切れになっていたことに愕然(がくぜん)とする。
 やはり昂輝に見とれていたことが原因だったのだろう。そんなことを考えると涙が出てきそうだった。
「ほら、社長に見とれているから、こんなことになるんじゃない」
「ううっ……」
 自分のせいだとは言え、オムライス定食を食べられないとなると、悲しくなる。

ご意見・ご感想

編集部

憧れのあの人を「ユウワク」するとき、あなたならどうしますか?

しかも、ただの誘惑ではありません。
メロメロに、誘惑しなければなりません(`・ω・´)

純情乙女の千紗ちゃんはひょんなことから、
プレイボーイで有名な昂輝さんを誘惑しなければならなくなってしまいます。
あらゆる手を駆使して誘惑する千紗ちゃんですが、どうしても昂輝さんが一枚上手!!
千紗ちゃんをあの手この手で翻弄していく彼ですがそのうち意外な一面も見えてきて……?!

試行錯誤しながらも頑張る千紗ちゃんはもちろん、
不意打ちで見せてくる昂輝さんの姿に、ハートを射貫かれること間違いなしです!

飛び跳ねたくなるほどのきゅんきゅん♪
切なさとハラハラも満載の本作!
ぜひぜひお楽しみくださいませ~( *´艸`)

2016年8月1日 1:47 PM

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