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偽装結婚!~独占欲からはじまる恋~

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  • 作家水島忍
  • イラスト湯浅あゆ
  • 販売日2017/06/16
  • 販売価格500円

僕は結婚することにした、相手は君だよ――
祖母と幼い双子の弟と暮らす明華は昼夜働くハードな毎日を送っている。
それでも生活は楽にならないが、追い打ちをかけるように兄の多額の借金が発覚する。
暗い気持ちの明華に、隆明――兄がお金を借りた相手であり、明華の初恋の相手でもある――が提案をしてくる。
借金をなかったことにするから自分と名目上の結婚をしてほしい、と。
裕福な彼の誘いに乗っていいのだろうか?
悩む明華だが、隆明の事情を知ってしまったし、なにより憧れていた相手だったので受け入れる。
偽の結婚なのに優しく大事に接してくれる隆明への想いが募る明華、彼の本当の気持ちが知りたい!
そう願う彼女が目にした光景は……?

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プロローグ
「明華(さやか)……」
 耳元で囁く声がする。明華が愛する人──隆明(たかあき)の声だ。
 明華はそっと目を開ける。
 眩しい朝の光と共に、彼の整った顔が視界に入ると、明華の胸はドキンと高鳴った。彼のことを愛しすぎているからなのか、いつも一緒にいるのに彼の傍で目覚める喜びを毎朝感じている。
 彼は裸だ。そして、明華も……何も身にまとっていない。二人はベッドで抱き合って眠りについていたのだ。
「よかった……」
 何故だか彼がそう呟いた。
「え、何が?」
「君が眠ったまま目を覚まさない夢を見たんだ。キスしたら起きるだろうかと夢の中で悩んでいた」
「夢の中ではキスしなかったの?」
「キスする寸前で目が覚めたんだ。だけど、夢じゃないのに、君は目を閉じてすやすやと眠っていて……」
 だから、彼は不安になって、明華の名前を呼んだのだろう。普段は自信満々に振る舞う彼にも、こんな繊細な面があったとは知らなかった。明華は彼が愛しく感じられて、思わず彼の頬に手を伸ばして撫でてみる。
 すると、彼は蕩けるような笑みを見せた。そして、誘惑するような甘い声で囁きかけてくる。
「キスしてほしいのか?」
「うん……。キスして」
 彼はクスクス笑いながら、ふざけるようなキスをしてきた。
「やだ。もっとちゃんとしてよ」
「ちゃんとって……こんなふうに?」
 明華は乳房を掌で包まれたかと思うと、ゆっくりと唇を重ねられた。
 舌が入ってきて、明華の舌に絡んできて……。たちまち明華は情熱の虜になっていく。
 好き……愛してる。
 彼と出会えてよかった。彼を愛してよかった。彼に愛されて、とても幸せで……。
 いつしか、明華は彼を愛していなかった頃のことを思い出していた。
 それはまだ明華が必死で働きながら家族を養っていた頃のことだ。貧しさに泣きそうになりながらも、なんとか頑張っていたあの頃……。
 ううん。あのときだって、わたしの心の奥には隆明さんがいたんだわ。
 そう。ずっと……ずっと。
 唇が離れる。
「愛してるよ……」
 彼の囁きに胸が熱くなる。
「わたしも……」
 今、明華は幸せだった。

 森川(もりかわ)明華は夜道を自転車に乗り、自宅のアパートへと向かっていた。
 もう夜は更けている。寂れた駅からこの自転車に飛び乗り、必死で漕いでいる。時折、車は通るものの辺りにひと気はなく、明華は怖くてならなかった。
 本当はこんな時間なんかに帰りたくない。けれども、派遣の事務員として働いた後、居酒屋で働けば、帰りが夜遅くなるのも当たり前だ。そして、居酒屋のバイトは家庭の事情でやめることはできない。
 少なくとも今は。いつやめられるのかは判らないのだが。
 明華は二十二歳だ。他の幸せな二十二歳の女性は自分のことにお金を遣うことができる。綺麗な流行の服を買い、おいしいスイーツを食べたり、デートや女子会をして遊んでいるのだろう。

ご意見・ご感想

編集部

幸せになりたい――
そんなふうにゆっくり考える暇もないほど忙しい明華
お父さんは? お母さんは? お兄ちゃんは?
頼れる筈の、頼っていい筈の家族がいなくて……

でも、一人じゃない。
大好きで大事なお祖母ちゃんに弟たち。
大切な人がいるから頑張れる!

彼女はどこまでも真っ直ぐで一生懸命。
……でも……
幸せってなんだっけ――

自分のために過ごす時間はなくても、
ふとよぎる疑問。答えの見つからない問い。

幸か不幸か彼女は憧れの男性に再会します。
それが隆明
再会できた理由は、しかし喜ばしい内容じゃなくて。
明華を更に悩ませることに。

隆明が持ち掛けた提案は明華をハッピーに導いてくれるのか、それとも?
本音がなかなか見えてこない隆明に感じるこの気持ちはなんだろう。
どうしてこんなに大事にしてくれるの? 甘えてもイイの?

悩める自立女子極上のカレに出会って、
二人はどんなふうに変わってゆくのか、愛は芽生えるのか?
複雑に絡んだイロイロな「事情」、
二人なら乗り越えられる、ゼッタイ!!(*´▽`*)9゛
ぜひお楽しみ下さい♪♪♪

2017年6月16日 8:48 AM

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