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片恋→溺愛トランジション~年上彼氏は彼女をとびきり甘やかす~

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  • 作家永久めぐる
  • イラスト炎かりよ
  • 販売日2016/12/28
  • 販売価格400円

地味で引っ込み思案の理紗は、会社の先輩・奥田に片思い中。端正な顔立ちで、物腰も柔らかく、誰に対しても優しい彼は女性社員の憧れの的だ。自分なんて相手にされるはずがないと諦め気味だった理紗だが、ひょんなことから告白することに! 親友・美夜子の協力のもと、なんとか告白にこぎつけたところ――「僕も君が好きだ」と奥田から意外な言葉が! 晴れて両思いになったふたり。彼に優しく愛されて、理紗は幸せな日々を過ごしていた。しかし、どんどん綺麗になっていく理紗に興味を持つ男性が現れて――? 奥手な彼女を優しく包む、年上彼氏の溺愛包囲網!

プロローグ
「いやぁ、さすがに混雑してるねぇ」
 隣を歩く美夜子(みやこ)ちゃんが、感心したように声を上げた。
 すらっと背が高く、大輪の薔薇を思わせる美貌を持つの彼女のことを、道行く人が振り返ったりする。けれど、美夜子ちゃんはそんな視線に慣れっこで、気にする様子もない。
「仕方ないよ、お正月だもん」
「まーね」
 頷(うなず)いた彼女は、白い息を吐きながら空を仰いだ。すると栗色の長い髪がふわり背へ流れて、形の良い顎があらわになる。それを、まるで映画のワンシーンみたいだなぁと思いつつ、私もつられて上を向く。
 穏やかに晴れた空。ところどころに、綿菓子のような雲がぽつぽつと浮かんでいる。新年最初の日にふさわしい晴天だ。冬の晴天はもともと好きだし、空を見ているとわけもなく幸せな気持ちになってくる。頬がひとりでに緩んだ。
 私、桑野理紗(くわのりさ)は、会社の同期でもあり、親友である上原(うえはら)美夜子ちゃんと初詣に来ている。
「それにしても晴れてよかったよね」
 しみじみとした美夜子ちゃんの声に、私も「そうだね」としみじみ頷いた。
 雪の元旦もそれはそれで風情があるんだろうけれど、初詣をするのはちょっとつらい。
「──そういえば、奥田(おくだ)さん、初日の出を見に行くって言ってたよね」
「えっ! お、奥田さん!?」
 唐突な話題に、私は大いに動揺した。
 そんな私を見て、美夜子ちゃんはニヤリと笑った。
「やだ、理紗ったら。そんなに動揺しなくたっていいじゃない。私はただ、この天気なら初日の出も綺麗(きれい)に見えただろうね、って言いたかっただけだよ?」
「え、あ、うん、そ、そうだね、初日の出、綺麗だったよね、きっと!」
 動揺を隠せないまま、それでも必死に平常心を取り戻そうと返事をした。冷たい空気にさらされているはずなのに頬は熱くて、なかなか冷めてくれそうにない。
 そんな私の腕を引っ張りながら、美夜子ちゃんは
「真っ赤になっちゃって!」
 と声を上げて笑う。
「からかわないでよ、もう!」
「ごめん、ごめん。理紗があんまり可愛い反応するもんだから、つい」
 なんて言いながら、私の頬を人差し指で、ぷにぷにと突っつく。
「全然謝られてる気がしないんだけど」
 と苦笑いすれば、彼女は「ごめん」と肩をすくめる。
 彼女とは今の会社に同期入社した時からの縁だから、もう五年の付き合いになる。美人過ぎて周囲に距離を置かれてしまいがちな彼女と、地味過ぎて周囲から浮いてしまう私。性格は正反対なはずなのに、なぜかウマが合った。
 彼女は秘書室に、私は総務部に配属されたので仕事上でも関わりが深いということもあり、今では一番の友だちだ。
「ねぇ、理紗」
 そう私の名前を呼ぶと、彼女はふっと真顔になった。
「私、冗談抜きで理紗の恋、応援してるよ。奥田さんなら、理紗を大切にしてくれそうだしね」
 彼女の言う奥田さんというのは、同じ会社の四歳年上の先輩、奥田泰彦(やすひこ)さんのことだ。去年四月に経営企画室へ移動してしまうまで、私と同じ総務部にいた方だ。御曹司だと言う噂(うわさ)も聞くけれど、詳しいことはわからない。プライベートな質問をされても、彼は柔和な笑顔で煙に巻いてしまうのだ。そういう謎めいたところも魅力だと、彼に憧れる女子社員も多い。
 かく言う私もそのひとり。彼女の言う通り、私は奥田さんに片思いをしている。それを彼女に打ち明けたことはなかったのだけれど、いつの間にかしっかりバレていた。この観察眼の鋭さ! さすが専務秘書をしているだけのことはある。
「黙って想ってるだけなんて勿体ないよ。告白したら?」
 今まで何度か言われてきた言葉。美夜子ちゃんが私のことを思って言ってくれているのはわかる。でも、私には告白するだけの勇気がない。お付き合いできたらいいのになぁとは思うけれど、振られるのは怖い。だったら、今のままがいい。元同じ部署の後輩──そのポジションは案外居心地がいいのだ。

ご意見・ご感想

編集部

新年早々、おみくじで『大吉』を引き当てた理紗ちゃん!

待ち人:来る── 恋愛:叶う──

なんて縁起が良いんでしょう! これは想い人に告白するっきゃない!
友人の美夜子ちゃんにそう促された理紗ちゃんは、
かねてよりの想い人、同じ会社に勤める奥田さんに告白することに──!

決行日は、♡バレンタイン♡
それまでに地味な自分を変えようと女子力をアップさせていく理紗ちゃんでしたが…
夕方出勤予定の奥田さんとは会えずじまい…(;ω;)

奥田さんにも会えず、チョコは渡せず、気持ちも伝えられない…
諦めモードの理紗ちゃんは、
空腹を満たすために奥田さんに渡す予定のチョコレートを、ぱくり!
美味しい…、もう1個…と手を伸ばした瞬間に現れたのは、なんと奥田さん?!

甘酸っぱい片思いから、蕩けちゃうような溺愛まで、胸きゅんのトランジションをお見逃しなく!

2016年12月28日 11:21 AM

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