「ずっと捜していた。僕は君を、ずっと捜していたんだ」――弁護士事務所でパラリーガルとして働く久保瑞希は、事務所の所長にお見合い話を持ちかけられる。ある事情から一生独身を貫くと決めている瑞希だったが、恩義がある所長の顔を立てるためその話を引き受けた。人生初のお見合い当日――相手の桂川朋久は口達者で、断る前提で臨んだ瑞希のペースは乱されるばかり。お互い初対面のはずなのに「つきあってほしいんだけど。それも結婚前提で」とまで言われる始末。お見合い後も振り回される瑞希はその強引さに戸惑いつつも、垣間見える彼の切なげな微笑みに見覚えを感じ……そう不自然なほどにしつこく、桂川が瑞希に迫るのには理由があって？
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