「早く自分の力をコントロールしなさい。甘えてわかっていないのよ」征一朗の継母麻奈江に窘められる舞。麻奈江が後妻の道を選んだ真実を尋ねたかったのに自らの甘さを指摘され反発を覚える。大学では金持ちの年上男性に囲われていると吹聴され、悔しい思いをしていた。そんな折、『破魔矢』先代の矢代栄恵すら浄化できず封じただけの強烈な悪霊の巣窟が、何者かに呪鎖を解かれてしまう。現当主征一朗は今度こそ即天させるため出向いた。かつて激しく愛し合った瑠璃子への弔いを胸に秘め――。白蛇の力を狙われる舞は恋人に救われるのではなく共に生きたいと願いある決意をする。孤高の呪術師と孤独な大学生の、運命の出会いが美しく結実する!