悪政によって国民が蜂起し、暴動が勃発。カムラン国の王女であるアーシアは混乱する城からの脱出を試みる。途中で出会った暗殺者の青年ソリスを雇う形で手を借り、無事に逃げ出すことに成功する。一緒に逃げた侍女を里へ返す算段をつけたアーシアは、今度は隣国に向け、ソリスと二人だけの逃避行を始める。無口で無愛想なソリスは何もできないアーシアに呆れながらも、咎めることもなく世話をしてくれる。そんなソリスに次第に惹かれていくアーシアは、目的地に着けば別れなければならない現実を前に自分の気持ちを自覚する。ソリスが丁寧なのは雇われているから。わかっているのに苦しい。悩んだ末、アーシアはある決断を下すのだが――