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豹変彼氏?~いつものあなたが好きなのに!~

  • 作家如月一花
  • イラスト雪乃つきみ
  • 販売日2017/04/28
  • 販売価格300円

こんなのヤだ、私の知ってる神保じゃない!――
千川鈴には彼氏がいる。大学時代に出会って五年、周囲もびっくりな「塩対応」神保太一だ。
マイペースで口下手で無表情だし気遣いゼロ。
でも鈴はそんな神保だからこそ好きだった。彼がお洒落をして甘いセリフを口にするようになったらモテてしまうから……
神保が好き、でも少し倦怠気味?と思っていたところに、彼が目を疑うような変化を遂げる。
強引に甘美に、遠慮なく鈴の身体を求めるようになってしまった神保。
鈴は今までのような愛を感じられなくなってしまうが、実は彼には激変した理由と想いがあって?
不自然なまでの俺様口調&上から目線、二人は「本当の気持ち」に辿り着けるのか――?

「神保(じんぼ)、神保。ここのお店新しく出来たばっかりだね」
「ああ」
「ああ! 神保。こっち見て見て! あのお店無くなってる! 結構気に入ってたのになあ。一点モノの洋服が多くて好きだったのに」
「うん」
「ねえ、なんかお腹空かない? 神保、神保、なんか食べよう」
「ああ」
「じゃあ、近くに出来たばかりの美味しいハンバーガーのお店があるから行きたいな」
「じゃあ、そこ」
 そう言うと神保は私の隣を少し離れて歩く。
 人がもうひとり入れるくらいのその距離は、とても五年も付き合っている距離感ではないと思う。
 私がチラリと神保を見れば、ぷいっと視線を逸らされ耳朶が真っ赤に染まる。
 クスリと笑ってしまうと神保は視線を逸らしたまま「なに?」と訊いてきた。
「ううん。神保は今何考えてたの? 私のこと? 耳まで赤いから」
 おどけて言ってみるけれど、答えは分かっていた。
「別に」
 相変わらずの彼の素っ気ない対応に、私は安心感を覚える。
 私の彼、神保太一(たいち)はイケメンなのにほとんど喋らないし、表情もほとんど変わらない。おまけにデートだっていうのに、お洒落にも気を使ってくれる様子もなく寝癖がぴょんと頭の上に飛び出ている。ダサすぎるというわけではないけれど、渋谷をデートすると決めたのに、気を使うこともなく神保は至ってマイペース。
 大学のサークルで出会って今まで五年間。
 私と神保はお互いを苗字で呼び合っている。
 千川(せんかわ)鈴(すず)だから千川さんと呼ばれ、私は『神保』と親しみを込めて呼んでいた。
 名前で呼び合うことは滅多にない。
 特に神保が私を『鈴』と呼ぶことは、きっとこの後も一生ないだろう。
 彼の残念なところはそういうリップサービスが全く出来ないところだ。でも私はそういう彼に惹かれてもいる。だって、もしも彼がそんなことをしたら女子が群がりそうで気も休まらないだろうし、チャライ男みたいで嫌なのだ。
 今のままの無口、無表情な神保が私にとっては安心と安らぎであり、大好きな人なのだ。
 それに、無表情の中にも薄っすらと表情が緩む時が幸せだったりもする。
 出来たばかりのハンバーガーショップに並ぶと私と神保の繋いだことのない手が触れた。
「ごめん」
 神保が気まずそうに謝るので私は「なにが?」と知らんぷりを決め込む。
 神保は安心したようにスマホを弄(いじ)る。
 私はそっと神保の横顔を見つめた。
 すっと通る鼻筋と、きりっとした奥二重。スマホを見つめる視線は真剣で、口もきゅっと引き結ばれていた。
 本当にこんなにイケメンなのに、只黙っているだけじゃ女は駄目なんだなと私は思わず苦笑した。
「どうかした?」
「ううん」
 私は神保の隣でスマホのゲームを始めた。

ご意見・ご感想

編集部

バツの悪そうな表情で遠慮がちに喋る彼氏 ――太一くん。
しれっとその空気を流して話を進める彼女 ――ちゃん。

一見すると本当に仲がいいの? 二人は……
と思ってしまいますが、それが彼らの付き合い方。
それが彼らの幸せ

……の、は・ず・が!?
二人の間で当たり前だった「ちょっとドライな感じ」が崩れます。
居心地のよかった雰囲気がなくなっちゃいます。

(((((( ;゚Д゚)))))ガクガク

――本当に気持ちは通じ合っていた?
――二人とも同じ想いでいた?
――どちらかだけが勝手に満足していたんじゃないの?

そんなふうに問いかけられているような切なさを感じちゃいます。
あなたは太一くんタイプ?
それとも鈴ちゃんタイプ?
自分を振り返り相手を見つめればきっともっと幸せになれる……!

そんなメッセージに溢れた物語♪
二人のイチャラブな日々はやってくるのか!?
★☆★ぜひお楽しみ下さいませーーー☆★☆

2017年4月28日 10:20 AM

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