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二度と離さない~再会した元上司の執着愛にとらわれて~

  • 作家望月沙菜
  • イラスト時瀬こん
  • 販売日2020/06/16
  • 販売価格500円

三枝このみは取引先のエリート営業マンと付き合っており、社内で結婚間近と噂される有名カップルだったのだが、彼の裏切りによりスピード破局してしまった。大失恋を経てこれからは恋をしないで生きていくと誓ったこのみは、心機一転、仕事を辞めて引っ越しをしたのだが……なんと新たな隣人はこのみが以前思いを寄せていた上司・田村課長だった!? 「俺と……付き合ってくれないか」――憧れの人から、突然の告白! 課長はクールでしっかり者なイメージだったのに、意外と放っておけない一面があって、お人よしなこのみは彼のペースに呑み込まれないように必死。そんなこのみに、課長は情熱的にアプローチをかけてきて……?


 誰もが憧れるハッピーエンド。
 そこに至るまでのプロセスは甘く、時に切なく、でも胸がキュンとして幸せに満たされる。
 そしてその先には永遠の愛が待っていて、ハッピーエンドの先に怖いものなどないと思って疑わなかった。
 だが、現実は時に残酷だ。
 私、三枝(さえぐさ)このみ二十七歳。
 大手食品会社『マーズフーズ』に勤める私は半年前に、誰もが羨むような大恋愛の末、婚約した。
 まさに恋愛ドラマの主人公のようだった。
「私、課長のことが好きです」
 三年の片思いに終止符を打つべく六つ年上の課長、田村(たむら)道久(みちひさ)さんに告白をしたのは二年半前。
 キリリとした目元、シュッとした鼻筋、口角の上がったシャープな口元、流れのある髪型。それに加え一八〇センチの身長に細身のスーツ姿はあまりにも眩しすぎた。
 まさに人生初の一目惚れだった。
 だがそう思っていたのは決して私だけではなかった。
 田村課長は、社内はもちろん、取引先にも人気の上司だった。
 だが何人もの女子社員が告白しても、交際に至った人はいなかったらしい。
 恋愛対象が女性ではないのかもしれないという噂が立ったほどだった。
 きっと私も振られるだろう。
 自分に自信のなかった私は遠くから見ているだけでもいいと思っていた。
 だけど片思いが三年も続くと、本当にこのまま指を咥えて見ているだけでいいの?
 そんな思いが背中を押し、行動に移させた。
 まさに清水(きよみず)の舞台から飛び降りるぐらいの覚悟だった。
 だが結果は最悪。
「気持ちは嬉しいが、俺は社内の人間と付き合うつもりはないんだ」
 思い続けて三年の恋はたった数秒で玉砕した。
 でも、付き合えない理由が同じ会社にいるからとは思いもしなかった。
 それって私が会社を辞めなきゃ恋愛対象として見てくれないと言われているようなものじゃない。
 だからと言って会社を辞めたら付き合ってくれるという確証はなく、恋愛対象圏内に入るだけのこと。
 好きな人がいたらたとえ同じ会社の人でも付き合うでしょう。
 もしかすると相手を傷つけまいとする課長なりの優しさなのかもしれない。
 だけど私にとっては酷なことだった。
 逆に嫌いになってしまうほど冷たくあしらって欲しかった。
 そんな課長の中途半端な優しさが気持ちを断ち切らせてくれなかった。
 案の定、振られてから三ヶ月経っても私は立ち直れなかった。
 そんな傷心の私の前に現れたのが、後(のち)に婚約者となる日下(くさか)和良(かずよし)さんだった。
 彼は、マーズフーズに出入りしている取引先の営業さん。
 身長一七八センチ、ほんの少し目尻の下がった目元とそのすぐ下のホクロがチャームポイントの二十八歳。
 彼もまた課長に負けず劣らずの甘いルックスの持ち主で、うちの会社の女子社員からも大変人気があった。
 だけど私は課長しか眼中に入っておらず、日下さんとまともに話をしたことがなかった。

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