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警備員の彼に襲われて <妄想デートクラブ>シリーズ

  • 作家内藤みか
  • イラスト雨野森
  • 販売日2012/11/16
  • 販売価格200円

「私にもわからないんです。でも、追いかけっこして、捕まりたいんです」警備員姿になってくれたトモキにわたしは思わずそう言っていた。「ガードマンさんにうんと厳しいことを言われたい」とも…。わたしの妄想は後ろ手に縛り上げられ、許しを請いながら、挿し込まれることだ。警備員に…。クラブに通い出すとトモキは想像を超えた願望を叶えてくれるようになった。人気のないオフィスビル、美術館の駐車場…淑女妄想シリーズ第二弾!

私には、何度も観る夢があった。

薄暗いビルの階段を昇っている私を、誰かが後ろから呼び止める。振り返ると、そこには、警備員が立っているのだ。

「何をしてるんだこんなところで」

彼が手にしているライトが私の顔を照らす。まぶしくて思わず顔をしかめたその一瞬の隙をついて、警備員は私を後ろ手に縛り上げる。「許して……、許してください……」

泣き叫ぶ私の服が引きちぎられ、全裸にかれていく。そして私の中に、男の熱い肉棒が、詰め込まれていく……。

警備員を見かけると、私はよくそんな妄想をしてしまう。彼らは、誰もいない深夜のビルを点検して回っている。もしそこに若い女がいたら、どうなるのだろう。通報するのはどうか許してくれと女が懇願したら、彼は放してやるだろうか。そして見逃してやる代償にと、女の身体を求めたりは、しないだろうか。

こんなことを考えているなんて、私は、他の女の人よりも少しいやらしいのかもしれない。私にも恋人はいる。でも彼とはごく普通のつきあいかたをしているから、こんな妄想のことは、話せない。

以前、何気ないふりをして、彼に「ガードマンってセクシーだと思わない?」と聞いてみたら「俺にはよくわからない」と興味なさそうな返事しか戻ってこなかった。彼には私の警備員萌えのことなんて、きっと、話しても理解してはもらえないだろう。ガードマンに捕まり、犯されてしまうようないやらしい妄想を話したら、呆れられるに違いない。

私の胸にそっと秘めておくつもりだったこのフェティックな願望が、不意にリアルとなって現れた。女友達から「妄想デートクラブ」の話を聞いたときに、これだ、と思ったのだ。

「すごいとこ見つけちゃったの。自分の妄想を語ると、それに合わせた格好でデートしてくれるんだって」

夜遊び好きな女友達が、そこに行った話を得意げに話してくれた。彼女はお医者さんごっこをして、そこの男の子とエッチな関係にもなったらしい。

「プロの出張ホストじゃないのよ、みんな普通の子なんだけど、イケメンばかりなの、役者志望の子が多いんだって。ほら、お客様の願望通り振る舞うのが、演技の勉強になっていいんだって。だから料金もいらないの。ね、今度一緒に行ってみない?」

その話を聞いた瞬間、反射的にうなずいてしまった。私の願いも、そこでなら叶う気がした。だから彼女にその店に連れていってもらうことにして、その日をとても楽しみにしていた。

とあるマンションの一室に「妄想デートクラブ」はあった。かなり広めのワンルームで、中に入って本当に驚いた。店内の壁際に、ずらりと男の子達が並び、私たちは好きな人を選び、好きな格好をしてもらうことができる。そしてさらに料金をプラスすれば、一緒に外出することも許されるのだ。

うれしいことに、クロゼットには警備員の制服もあった。

「彼女ね、ガードマンフェチなの。だから誰か警備員になってあげてくれる?」

友達はすでにそこの男の子達と顔なじみらしく、親しげに声をかけている。この部屋の中では、私たちが男の人のどんな格好にときめくかということを話しても許される雰囲気があった。それどころか彼らは私からそれを聞き出したがっていた。

「俺、やってみたいな」

部屋の隅から大柄な男の子が手を挙げた。

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