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同期のアイツの策略にハマって過保護に溺愛されちゃってます

  • 作家織原深雪
  • イラスト山田パン
  • 販売日2019/6/11
  • 販売価格300円

カレシにつれなく振られた芽衣はつい気心の知れた同期の和田に愚痴ってしまう。心地よく励ましてくれる和田についついビールも進んで……ん!? 気づいたら和田の部屋! 酔った末に和田と一線を越えてしまう。愕然としている芽衣にしらっと、「おはよう。あ、これは俺が望んだ状況だから。芽衣はそんな悪くないぞ?」と。えええ、望んだって、どういうこと? 「早いとこ、俺に捕まえられてくんないかな? そしたら思う存分世話やけるんだけど?」大胆不敵な宣言に目を白黒させる芽衣。この日から超過保護で溺愛な日々が始まった! だけど芽衣はなかなか素直になれなくて戸惑ってしまう。そんな時、和田の元カノを名乗る美人が現れ――

プロローグ 恋の終わり
 それは社会人になって五年目の春のこと。
 仕事にもやりがいがあって、結構バリバリと頑張ってきたと思う。
 そのかいもあってか、私、佐伯(さえき)芽衣(めい)は会社では去年から商品企画部レディース・ニット部門のチームリーダーに抜擢され、さらに忙しく仕事に追われる日々になった。
 仕事が忙しくなることはちゃんと話していたし、だから相手もわかってくれているものだと思っていた。
 そんな付き合って三年の彼氏に私は、あんまりな理由で振られた。
 なんとなく、実は予感していたことでもあった。それでも信じる気持ちもあった。
 それなのに、恋の終わりは呆気なかった……。
 自立した女が好きとか言ってたから、私は彼に甘えたことなんて言わなかった。
 なのに、あいつのよりにもよって最後に言った言葉が私にダメージと苛立ちを残した。
「仕事を頑張るのはいいよ。でもさ、それで俺との時間がないのは無理だろ? お前は一人でやってけるよな? 女は甘えるくらいの愛嬌があって守ってやりたいと思えるようなのがいいわ。お前もさ、次は間違えるなよ?」
 あまりの言葉に呆気に取られて、言い返すこともないままに一方的に言われっぱなしで別れてしまった。
 三年も付き合ったのに、終わりは実に呆気なかった……。
 最後の頃は二股だったでしょ! とか、アンタが自立した女がいいとか言ってたんでしょう! とか言いたいことを相手に何一つ言えないまま別れた私は、かなりの消化不良をかかえつつ仕事をすることになった。
 そんな別れから二週間……。
 私のストレスゲージはピークに達していた。
 日に日に苛立ちを隠せなくなってきた頃、同期の和田(わだ)航大(こうだい)に声をかけられた。
「お前さ、ここ最近なにがあったか知らないけど大分すごいことになってて後輩達が怯えてるぞ? ちょっと息抜きした方がいいんじゃないか?」
 そんな声がけに私は、これは天の助けと一気にまくしたてた。
「和田、いいとこに声かけてきたじゃない? 今日ちょっと付き合いなさいよ」
 私の勢いと視線の凄みにやや尻込みした姿勢を見せつつ、和田は頷いた。
「あぁ、お前が落ち着くなら付き合ってやるよ」
 その表情はしょうがないなといった少し呆れたもの。
 入社から五年、ずっと同じ部署で切磋琢磨してきた同期ならではの気安さ。
 お互いにものの言い方に遠慮がない。そんなふうに過ごしてきたので、私は今回も遠慮なしである。
「言ったわね? 今日はたっぷり付き合わせるから覚悟しといて!」
 私の宣言に頷いた和田を見た後、私は今日の仕事を早めに終わらせるべく集中して仕事に取りかかるのだった。
 溜まりに溜まった愚痴を吐き出すために……。
 そんな私を見て呟いた和田の独り言は、聞こえたような聞こえなかったような。
「やっと、俺にもチャンスがきたか?」
 そんな、和田の言葉と共に、私達の関係は一夜で一変するのだ……。

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